Author Archives: sasazamani

第5回 民主主義の死に方:合法的に殺されるシステム

◎資本主義はなぜ民主主義を捨てるのか――権威主義への静かな変異◎

第4回で考察した「資本主義の脆弱性」ゆえに、人々が議論を捨て、即断即決の「権威」を渇望し始めたとき、政治制度は具体的にどのような末路を辿るのか。ここからは、制度が内側から壊されていく「技術的プロセス」を検証する。 Continue reading

 

第4回 資本主義の脆弱性(=権威主義への転換しやすさ)」の正体

◎資本主義はなぜ民主主義を捨てるのか――権威主義への静かな変異◎

社会学者・哲学者である大澤真幸氏は、現代の資本主義が直面している危機と、それがなぜ「権威主義(オーソリタリアニズム)」へと傾斜してしまうのかについて、非常に鋭い洞察を行っている。

大澤氏の議論の核心は、「資本主義の究極的な限界」と「人々の不安」の相関関係にある。 Continue reading

 

第3回 自由の衰退:フリーダムハウスが鳴らす警鐘

◎資本主義はなぜ民主主義を捨てるのか――権威主義への静かな変異◎

国際的な非営利団体Freedom Houseが毎年公表する報告書「Freedom in the World」は、現代民主主義の「体温計」とも言える指標である。しかし、最新のデータが示すのは、世界が深刻な「民主主義の低体温症」に陥っているという冷徹な事実だ。特に、かつて自由世界の旗手であった米国のスコア低下は、世界の権威主義化を加速させる象徴的な事象となっている。 Continue reading

 

第2回 星条旗の亀裂:トランプが仕掛ける政治革命

◎資本主義はなぜ民主主義を捨てるのか――権威主義への静かな変異◎

民主主義のショーケースだったはずの米国で、異変が起きている。

かつてブランコ・ミラノヴィッチは『資本主義だけが残った』で、ふたつの資本主義のうち、最後に収斂していくのが権威的資本主義ではないかとしつつ、それは米国で、である可能性を示唆していた。

つまりトランプ現象とは、単なる一政治家のポピュリズムではない。 Continue reading

 

第1回 双子の離別:資本主義が自由を捨てるとき

◎資本主義はなぜ民主主義を捨てるのか――権威主義への静かな変異◎

近代社会において、資本主義とリベラルな民主主義は不可分な「双子の制度」であると長らく信じられてきた。市場における経済的自由が個人の政治的自由を担保し、互いを補完し合うという楽観的な歴史観である。しかし、21世紀の現在、我々が目撃しているのはこの両者の劇的な「離婚」である。資本主義はその自己増殖の論理を貫徹するために、もはや民主主義というコストのかかる手続きを桎梏と感じているかのようだ。 Continue reading

 

はじめに 資本主義はなぜ民主主義を捨てるのか

◎資本主義はなぜ民主主義を捨てるのか――権威主義への静かな変異◎

はじめに

「自由な社会は当たり前」――そう信じていないか?しかし今、私たちが生きる資本主義は、自分を守ってくれた民主主義を「邪魔なコスト」として捨てようとしている。トランプ再選やベネズエラ侵攻という衝撃のニュースの裏で、一体何が起きているのか。哲学者・大澤真幸の言葉をヒントに、私たちの知らないところで進む「独裁への変異」を整理してみる思考実験、スタート。

■目次構成

はじめに
第1回 双子の離別:資本主義が自由を捨てるとき
第2回 星条旗の亀裂:トランプが仕掛ける政治革命
第3回 自由の衰退:フリーダムハウスが鳴らす警鐘
第4回 資本主義の脆弱性(=権威主義への転換しやすさ)」の正体
第5回 民主主義の死に方:合法的に殺されるシステム
第6回 2025年の悪夢:民主主義のハッキング
第7回 ベネズエラの激震:2026年1月、侵攻の真実
おわりに_資本主義はなぜ民主主義を捨てるのか

 

    

 

教育現場での「デジタル活用」と「読書の重要性」

◎これはクリップ集です◎

現代の教育は、デジタル技術による効率化や個別最適化を進めつつも、学力の根幹を支える「読書」や「深い思考」といった価値をいかに守り、融合させるかという転換点にあります。そんななか、文部科学省は教師を「学びをデザインする高度専門職」に位置づけようとしています。 Continue reading

 

幻想の「集団的自衛権」|『もしロシアがウクライナに勝ったら』

「私は、エストニアの小都市一つのために第三次世界大戦のリスクを冒すつもりはありません。(米大統領)」(第13章 盗聴防止策が施されたビデオ会議――2028年3月27日)

■現実となる「戦慄のシナリオ」

2025年、実はウクライナが和平協定に署名していた。

『もしロシアがウクライナに勝ったら』は、ウクライナ侵攻に勝利したロシアがその三年後(2028年)に取った行動と、それに動揺する西側世界を、冷酷なまでにリアルにシミュレーションした近未来小説だ。著者はカルロ・マサラ氏。ドイツにおける小泉悠氏のような存在と思えばよい。ロシアのウクライナ侵攻を機にテレビで連日軍事的な視点で解説をしている軍事・安全保障の専門家。

もしロシアがウクライナに勝ったら

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江戸の天才が驚く2025年――生成AIは人間を超えたのか

◎これはクリップ集です◎

■平賀源内も驚いた生成AIの隆盛

江戸の奇才・平賀源内が現代に蘇れば、自律して思考し物理世界をも動かす生成AIの隆盛に、さぞ目を見張ることでしょう。2025年、AIは「ガバメントAI(Generative AI=Gen AI=ゲンナイ(源内))」として行政の中枢に入り込み、NVIDIAやソフトバンクが推進する「汎用ロボット知能」によって、工場の機械にまで「脳」を授けようとしています。 Continue reading

 

G7からC5へ トランプが描く21世紀の新・国際秩序

 

「世界秩序は、少数の「中核大国(Core powers)」によって管理されるべきだ(「国家安全保障戦略(NSS)の長文草案」)」

トランプ大統領が、ロシア、中国、インド、さらに日本を誘い、5か国で新たな定例サミットを開き、世界について議論する国際組織「C5(コア5=中核的な5か国)」を作ろうとしている。
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