◎鎌倉時代は現代と同じ「温暖化と人口減少」の問題を抱えていた。歴史人口学の観点からは、パラダイムシフトが重要◎
■「鎌倉殿の13人」
小栗旬演じる北条義時を主人公にした「鎌倉殿の13人」が、2022年のNHK大河ドラマです。
北条義時は、源頼朝が開設した鎌倉幕府の第2代執権(在職1205~1224)。姉である北条政子と協力して承久の乱(1221年)を鎮圧し、鎌倉幕府の覇権を全国的なものにしたのが北条義時です。 Continue reading
◎鎌倉時代は現代と同じ「温暖化と人口減少」の問題を抱えていた。歴史人口学の観点からは、パラダイムシフトが重要◎
小栗旬演じる北条義時を主人公にした「鎌倉殿の13人」が、2022年のNHK大河ドラマです。
北条義時は、源頼朝が開設した鎌倉幕府の第2代執権(在職1205~1224)。姉である北条政子と協力して承久の乱(1221年)を鎮圧し、鎌倉幕府の覇権を全国的なものにしたのが北条義時です。 Continue reading
2021年は日本における、知の流通とインターネット、というテーマにとって節目になる年でした。Wikipedia登場から20年目、EPUB3.0リリースから10年目。さらに遡ると、著作権切れの有名文学作品をデジタル化し、ネット上で公開する「Project Gutenberg(グーテンベルグ・プロジェクト)」が始まったのが1971年。今年2021年はその50周年にあたります。
・Free eBooks | Project Gutenberg
この節目の年の「電子出版アワード2021」の「大賞」に、国立国会図書館(以下NDL)の事業計画書である「ビジョン2021-2025」が選ばれたのはとても象徴的な出来事だったと思います。
・ビジョン2021-2025 国立国会図書館のデジタルシフト
・情報資源と知的資源をつなぐ7つの重点事業
◎知恵クリップ|「世界人口大減少」に関連するWeb記事10選◎
2021年8月23日の日本経済新聞朝刊第一面に「人類史 迫る初の減少」という記事が出ました。戦争や疾病を理由にした大規模な人口減少は、人類史上、各地で散発的に起きてきました。ところが世界全体の人口が、つまりホモ・サピエンスという生物種が、爆発的な膨張段階を終え、初めて下り坂に入ろうとしていることから特集が組まれたわけです。
・過去2000年の世界人口推移 18世紀から爆発的膨張へ
◎ステルス値上げや隠れインフレ、さらにシュリンクフレーションがわかり、「安い日本」の恐怖に気づくための、Web記事10選◎
◎日本人の賃金が停滞し続けているのは、日本の政治家が、宇沢の研究成果に、疎いからだ。1961年宇沢弘文は、労働分配率の長期的な安定性はマクロ経済の健全性の前提条件であると指摘していたのに◎
・Neutral Inventions and the Stability of Growth Equilibrium H. Uzawa https://www.jstor.org/stable/2295709
(The Review of Economic Studies Vol. 28, No. 2 (Feb., 1961), pp. 117-124 )
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たしかに読書も歌や楽器の演奏、演劇、そしてスポーツも、それがなくて生きてゆくことはできます。しかしことばは、それがなくては社会が成立しない。その意味で、読書には、他の楽しみと違う何かがある、と言っていいのではないでしょうか。 Continue reading
米スタンフォード大学の研究チームが、ザトウクジラ、セミクジラ、シロナガスクジラなどの、ヒゲクジラ類の摂餌量について新しい知見を提供しました。その成果を踏まえると、「商業捕鯨が始まる以前、ヒゲクジラ類は、全大陸の森林生態系と同等の炭素を環境から除去していた」というのです。2021年11月3日付けの科学誌「ネイチャー」に発表された研究成果です。
豊富な水を抱える海洋は「生物ポンプ」や「炭素の貯蔵庫」の異名を持っています。 Continue reading
【目次】
そもそも「人新世」って 何?
ハッシュタグ(#)としての「人新世」
「人新世」とは そのデータ群・事実認識
地質年代において、化石に残るような生きものがたくさん出てきたのが「顕生代」です。顕生代は古い方から、古生代・中生代・新生代と分かれますが、これらの「代」は大量絶滅の発生が、その境界にある場合の区分です。 Continue reading
◎地質年代区分のひとつ、「第四紀」に込められていた問題意識や論点設定の動機から産まれた新語が「人新世」。地質学会が区分厳密化の過程で「第四紀」の呼称をフェードアウトさせる中、問題意識や論点設定の要素を取り出し、むしろ地質学会の外、環境学や人文社会系で沸騰ワードになりつつある。近時、経済思想史、哲学といった学問領域から再考の声があがり、環境問題と格差問題を通底する概念として「資本新世」の語も◎
この記事では後半を扱います。
【目次】
そもそも「人新世」って 何?
ハッシュタグ(#)としての「人新世」
「人新世」とは そのデータ群・事実認識
◎地質年代区分のひとつ、「第四紀」に込められていた問題意識や論点設定から産まれた新語が「人新世」。地質学会が区分厳密化の過程で「第四紀」の呼称をフェードアウトさせる中、問題意識や論点設定の要素を取り出し、むしろ地質学会の外、環境学や人文社会系で沸騰ワードになりつつある。近時、経済思想史、哲学といった学問領域から再考の声があがり、環境問題と格差問題を通底する概念として「資本新世」の語も◎
この記事では前半を扱います。
ちなみに日本第四紀学会により、あるいはその主要メンバーにより、朝倉書店からは『第四紀学』が2003年に、『地球史が語る近未来の環境』が2007年に東京大学出版会から刊行されています。他方『人新世の「資本論」』の刊行が2020年。ちょうど日本では2007年、第四紀がGoole検索でピークをつけ、漸次低落した後を受け、人新世が2021年に俄然人々の注目を集めています。
・Google検索における、第四紀と人新世
(Z世代はめっちゃ検索してる! 「若者は検索エンジンを使わない」は偏見だった!? https://webtan.impress.co.jp/e/2021/10/15/41754 )
「復調」や「市場の底打ち」が報じられる出版市場ですが、子細に観るとコミック頼り。コミック以外の分野はなお危機の上にある、といってよいでしょう。「書き手→出版社→取次会社→書店→読み手」という仕組みが機能不全に陥りつつあるからです。 Continue reading