Tag Archives: 養老孟司

「ヒトと戦争」を、百年のスパン、万年のスパンで考える

前の記事に、解剖学者の養老孟司氏が解説した本に触れました。その本のタイトルは、『ひとはなぜ戦争をするのか(講談社学術文庫)』。

およそ百年前の1920年1月、史上初の国際平和機構である国際連盟が設立されました。第一次世界大戦が、それまでの100年間のすべての戦争における軍人の死者数を遥かに超える痛ましい戦争であったことを契機に、大規模な常設の国際平和維持機構の必要性が痛感されたのでした。 Continue reading

 

●書店の未来と新しい社会システムの行方

■アルゴリズムで創られていく社会システムとの具合のいい塩梅

解剖学者の養老孟司氏が、ある本の解説文の中で、現代社会は、自然発生的な社会システムとアルゴリズムで創られていく社会システムとの拮抗、具合のいい塩梅を探っている段階にある、と書いていました。

アルゴリズムで創られていく社会システムとは、スマホに代表される情報技術が変えつつある日常生活、そしてそのイメージの裏側にある、計算や手続きで成立し、合理的なことをよしとする、社会システムのことです。経済や流通、通信分野はどんどん「新しい社会システム」へシフトして行っています。

しかし分野により、また国や民族、宗教により、アルゴリズムで創られていく、「新しい社会」へのシフト状況は様々で、かつ受け入れ、飲み込める程度は異なっています。

出版分野、また書店や本好き人種はどうなのでしょう。 Continue reading