(Z世代はめっちゃ検索してる! 「若者は検索エンジンを使わない」は偏見だった!? https://webtan.impress.co.jp/e/2021/10/15/41754 )
■棚の力が果たした「本との出会い」
「復調」や「市場の底打ち」が報じられる出版市場ですが、子細に観るとコミック頼り。コミック以外の分野はなお危機の上にある、といってよいでしょう。「書き手→出版社→取次会社→書店→読み手」という仕組みが機能不全に陥りつつあるからです。 Continue reading
(Z世代はめっちゃ検索してる! 「若者は検索エンジンを使わない」は偏見だった!? https://webtan.impress.co.jp/e/2021/10/15/41754 )
「復調」や「市場の底打ち」が報じられる出版市場ですが、子細に観るとコミック頼り。コミック以外の分野はなお危機の上にある、といってよいでしょう。「書き手→出版社→取次会社→書店→読み手」という仕組みが機能不全に陥りつつあるからです。 Continue reading
あらゆる主題が網羅され、相互に内容的な関係をもちつつ、同じ内容のものはない。それら膨大に蓄積された書き言葉(テキスト)やドキュメントの集合体。これが、古来より人類に構想されてきた「汎用図書館」のイメージ。そして資源の蓄積と再利用が、「図書館」という手法、活動のエッセンスです。他方「文庫」はもともと、ある特定の個人がその興味と関心にしたがって収集した「自分用図書館」、「個人蔵書」の語義が原型です。たとえば三木清の次の一文です。
「本は自分に使えるように、最もよく使えるように集めなければならない。そうすることによって文庫は性格的なものになる。」(「読書子に寄す」とiCardbook https://society-zero.com/chienotane/archives/5171 )
・三木清
(思想家紹介 三木清 « 京都大学大学院文学研究科・文学部 https://www.bun.kyoto-u.ac.jp/japanese_philosophy/jp-miki_guidance/ )
◎WEBTOONは、出版でのDX(デジタルトランスフォーメーション)の象徴、「デジタル・ファースト」が進んだのは韓国の漫画・コミック。文字ものでの鍵はCSSか◎
日本では社会全体で、テレビ、そして新聞や雑誌へのアクセス頻度・時間が低下しています。 Continue reading
◎empathy(共感)からcompassion(行動を伴う思いやり|倫理)へ。
ルトガー・ブレグマンの『Humankind 希望の歴史』は、『ファクトフルネス』、『サピエンス全史』に続く合理的楽観主義の大作◎
ピケティがクズネッツを修正したように、ブレグマンはホッブズをたしなめる。
『Humankind 希望の歴史』は、2013年にフランス語で公刊され、2014年に英語版、日本語版が出たフランスの経済学者であるトマ・ピケティの著書、『21世紀の資本』と似た構図の専門書。 Continue reading
◎普及が進む電子図書館と長尾構想が目指した「理想の電子図書館」との異同あるいは「知識の構造化」について◎
「問題を解くためには、主題となっている事柄についていくらかの知識が必要であり、われわれはすでに持ってはいるが眠っている知識の中から関係のあるものを選び出し、集めておくことが必要である。」(『いかにして問題をとくか(G.ポリア ) 』)
大学図書館への電子図書館の導入は悉皆ではないものの、ほぼ導入すべきところへは行き渡ったと言えるような段階に入りつつあります。その中でどういうものが選書され(買われ)ているのか。厳密な統計は手元にないものの、ヒヤリングで聴かれる、ざっくりした印象を書き出してみます。 Continue reading
◎電子出版事業推進における勘所を専門書・実用書出版社の視点で紹介するセミナー。
講師 馮 富久 氏
株式会社技術評論社 クロスメディア事業室室長
開催概要
日時:2021年2月16 日(火) 16:00-17:30
会場:オンライン Youtube Live(定員ナシ)またはZoom(300名)
主催:日本電子出版協会(JEPA)
https://www.jepa.or.jp/sem/20210216/
(個人用のメモです。議事録ではありません。全体の詳細な内容は下記URL・講演映像をご視聴ください。また記事中の図画はプレゼン公開資料を使用しています)
講演資料 https://bit.ly/JEPA20210216GIHYO
講演映像 https://www.youtube.com/watch?v=nBm2Jp_VH0M
本セミナー、馮氏発言の一番の注目ポイントは電子書籍の売り部数として3桁の販売数のものがかなりの割合で増えてきているという点。年々進む日本社会におけるオンライン・デジタル化を背景に4桁(売り部数)の例すら出てきた。とりわけ昨年2020年はコロナ禍でのオンライン授業の要請やリモートワークの実践など、その状況を、外的要因が後押ししている。 Continue reading
◎2020年における電子図書館サービスの普及状況を『電子図書館・電子書籍貸出サービス 調査報告2020』およびその他公開資料からみていこう。
まず確認しておかないといけないのはここで記述されるのはB2Bサービスであること。B2B以外にB2Cでの電子図書館サービスもあるがここでは対象外。
さてそのうえで、大学図書館はこのサービスを導入しうる施設へはほぼ導入が完了した状態。今後はコンテンツ(電子書籍)の増強やサービス内容の拡充が課題の段階。 Continue reading
◎コロナ禍で経済は大きなダメージを受けているようだ。だが産業別にみると、マイナスが強調される産業とはべつにプラスの要素がある産業もある。どうやら出版もプラスの側にあるようだ。
だが、人文・社会関連の専門書出版社の実感、肌感覚はこれと異なる、なぜなのか。少し長いレンジの日本社会の動向も合わせ分析してみた。
社会生活基本調査は5年おきに総務省統計局が実施する大規模調査。主たる調査内容は、生活時間調査と生活行動調査。そのうち、自由時間に行った活動(余暇活動)として分類されている5ジャンルの中に「学習」があり、出版事業と関係したデータが得られる。(5ジャンル=スポーツ/学習・研究/趣味・娯楽/社会奉仕/旅行・行楽) Continue reading
◎専門書の未来は電子出版(ebook+POD)とオープンとクローズの入れ子構造の工夫にある。
「知識」は公共財です。誰でもがアクセスできるようオープンでなければなりません。
津波がここまで来たぞ、これより下に住むなといった石碑があちこちに残されていたことを3.11で私たちは改めて知りました。津波に関する知識を誰でもが共有し次世代に残すため、アクセスしやすくオープンにする工夫が石碑でした。また神話に無文字社会の「知識」伝達手段の役割があったことを最近の研究は明らかにしています。口承(オープン)で流布していた神話は、物語のカタチをとった「知識」伝達の手段だったのです。 Continue reading