Tag Archives: 国立国会図書館

「大賞」選定の必然 電子出版アワード2021

2021年は日本における、知の流通とインターネット、というテーマにとって節目になる年でした。Wikipedia登場から20年目、EPUB3.0リリースから10年目。さらに遡ると、著作権切れの有名文学作品をデジタル化し、ネット上で公開する「Project Gutenberg(グーテンベルグ・プロジェクト)」が始まったのが1971年。今年2021年はその50周年にあたります。
Free eBooks | Project Gutenberg

この節目の年の「電子出版アワード2021」の「大賞」に、国立国会図書館(以下NDL)の事業計画書である「ビジョン2021-2025」が選ばれたのはとても象徴的な出来事だったと思います。

ビジョン2021-2025 国立国会図書館のデジタルシフト
・情報資源と知的資源をつなぐ7つの重点事業

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●レシピ本 自己出版 図書館

A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ

●「料理レシピ本大賞 in Japan 2016 」 大賞作品が決定しました! https://www.kinokuniya.co.jp/c/20160916113000.html
「本大賞を通じ改めて「料理レシピ本」の書籍としての指標を示し、また魅力をアピールし、その価値を広く浸透させ、果ては書店店頭を活性化する目的で、「料理レシピ本大賞 in Japan」を創設し、運営するものである」。

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日本語のハンデと人工知能とGoogleBooks訴訟

1.機械が「読む」

ICT の多様化により、そこで生み出される情報量が爆発的に増えている情報爆発の時代を、私たちは生きている。呼吸するように、インターネットから情報と知識を得ている。自覚的に呼吸することが稀であるように、その情報や知識がなぜインターネットから得られるのか、考えたことがないのがほとんどだろう。

Google検索の結果得られる情報や知識は、検索対象となるようあらかじめ準備されていてはじめて検索の対象となる。つまり「機械が読める」状態に加工が施されていてはじめて、検索の対象となり、検索結果として表示される。

新聞、雑誌、書籍から人間が目で活字や図画を追うことで「読める」のとは違う、「機械が読める」状態への加工が必要なのだ。たとえば文字にはひとつひとつコードが振られていなくてはならない。その文字列がその文章のタイトルなのであれば、タイトルであると機械がわかるようタグを付与しておかなければならない。 Continue reading

 

●「アンバンドリングとリ・バンドリング」が21世紀の鍵 出版でも

A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ

●ユニクロ、福音館書店、日販/人と本とをつなぐ新たな取り組み http://ryutsuu.biz/topix/h121408.html
「アンバンドリングとリ・バンドリング」が21世紀の鍵。とりわけデジタル化が進めるモノと意味の流通へ与える変化がそれを後押しする。本を作る、人に本を届ける、本を売る、それらの分離を、本と人との出会いを増やす方向に利用することが出版業界の課題なのかもしれない。さて、それでは、その時、本屋の持つ意味とは。

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●知識は本来公共財の性格をもつ。で、データは?

C:技術で/技術が/技術を(ICT:社会・法・制度論と技術文化論)

●今、振り返る インターネットの歴史 - Yahoo! BB http://bbpromo.yahoo.co.jp/special/history/
たとえば1995年はというと、「Windows95」発売/「InternetExplorer 1.0」公開/日本初のアダルトサイトが登場/「テレホーダイ」サービス開始/PHSサービス開始/キーワード型検索サービス「InfoNavigator」の開始/ロボット型検索サービス「ODiN」開始/Searcher in Wasedaが「千里眼」に名称変更。
2005年は、「YouTube」サービス開始/「Yahoo!ブログ」サービス開始/ブロードバンド放送サービス「GyaO」開始/個人情報保護法の全面施行/イー・モバイル株式会社(現・ワイモバイル株式会社)が設立/「はてなブックマーク」サービス開始/「のまネコ」商標登録騒動が勃発。
(歴史: インターネットの主な出来事 1995-2015 http://bbpromo.yahoo.co.jp/special/history/chronology/  )

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