電子出版の歴史は、技術革新と産業構造、そして文化的背景が複雑に絡み合いながら展開してきた。欧米と日本は同じ「電子出版」という領域に属しながらも、その発展の起点、主導したプレーヤー、規格の受容、そして市場構造が大きく異なる。とりわけ日本は、独自規格・独自制作・独自市場によって「ガラパゴス化」と呼ばれる状況を生み出したが、近年のWebtoonの台頭によってその構造が揺らぎ始めている。 Continue reading
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専門書の未来
◎専門書の未来は電子出版(ebook+POD)とオープンとクローズの入れ子構造の工夫にある。
知識と本
「知識」は公共財です。誰でもがアクセスできるようオープンでなければなりません。
津波がここまで来たぞ、これより下に住むなといった石碑があちこちに残されていたことを3.11で私たちは改めて知りました。津波に関する知識を誰でもが共有し次世代に残すため、アクセスしやすくオープンにする工夫が石碑でした。また神話に無文字社会の「知識」伝達手段の役割があったことを最近の研究は明らかにしています。口承(オープン)で流布していた神話は、物語のカタチをとった「知識」伝達の手段だったのです。 Continue reading
「取次」を必要としない米国 必要とする日本
「取次」を必要としなくなった米国
出版社が「取次」を必要としなくなった米国で、取次第二位のベイカー&テイラー社(B&T)が廃業を決定した。親会社の教育市場への集中という経営方針の反映だった。
しかしそれだけではない。B&Tの社長は「出版社が直販に移行したために」、取次事業の維持が不可能となったと述べている。 Continue reading
デジタルトランスフォーメーションは避けて通れない。出版も。
(5分ほどのポッドキャストにそのエッセンスが語られています。http://admn.heteml.jp/podcast/2017/12/21/20171221-AI.mp3
(出版を含め、AIを使いこなすもののみが生きのびられる 【セミナー備忘録】 | ちえのたね|詩想舎 http://society-zero.com/chienotane/archives/7663 ) Continue reading
出版を含め、AIを使いこなすもののみが生きのびられる 【セミナー備忘録】
◎「デザイナーなどのプロフェッショナルが可もなく不可もない作品を作っていると、瞬く間に、安価なAIベースのツールを使う素人に追い抜かれていく時代がやってきた」、これが本日のセミナーの境さんからのメッセージです。
(5分ほどのポッドキャストにそのエッセンスが語られています。http://admn.heteml.jp/podcast/2017/12/21/20171221-AI.mp3 )
◎背景認識として、デジタルコンテンツ業界(すでに出版もその中に取り込まれている。意識するとしないとに関わらず)で起きているグレートデカップリング問題があります。
関連知識カード:グレートデカップリング – iCardbook|知の旅人に http://society-zero.com/icard/619438
◎生きのびるための、ひとつのツール、「 Creative CloudとAdobe Sensei」の講義の、はじまり、ハジマリ。 Continue reading
W3C Publishing Summit APL活動報告会から 【セミナー備忘録】
(個人用のメモです。議事録ではありません。とりわけ[ ]の部分はブログ記事筆者の挿入部分です。図画等は特に断りがなければ講演者のプレゼン資料を利用しています。)
◎本ブログ記事は、下記セミナーのうち前半を扱っています。つまり、human readable だけを考えていればよかった20世紀型出版から、machine readable にも目配りした、発想の転換を迫られる21世型出版への模索について。 Continue reading
電子雑誌:国内での成功事例と海外へ向けた取り組み(後篇)【セミナー備忘録】
(個人用のメモです。議事録ではありません。記事中の図画はプレゼン公開資料を使用しています))
■第二部:『電子雑誌・海外展開 翻訳配信トライアル 〜人工知能を用いたデバイス最適化について〜』
講師:ハースト婦人画報社
デジタルプロダクト部マネージャー 兼 製作部デジタルマガジン課 課長 松延 秀夫 様
・プレゼン資料:ハースト婦人画報社 http://www.slideshare.net/JEPAslide/ss-67449994
市場縮小時代の経営の要諦は次の3つ。
・他社シェア奪取
・業務の構造改革による収益性の向上
・海外の成長に手を伸ばす
本日のハースト婦人画報社、松延氏の講演は、三番目海外市場開拓のパイロットプラントとしてスタートした、台湾プロジェクトの説明。そして、それには二番目の「業務の構造改革」を業界を挙げて行う必要がある、つまり規格化・標準化が肝になる、ゆえにこの台湾プロジェクトへの参画を募る、のがその眼目であった(もちろん他にもいろいろ貴重な情報開示があったが、全容はJEPAサイトの映像をご覧ください。 https://youtu.be/zgK1jlHtFng )。
また構造改革の明細の中には、標準化以外に、翻訳やレイアウトの最適化のために人工知能を使うといった「旬」のテーマも含まれ、エキサイティングな内容だった。 Continue reading
●ネット世界のフローメディアのSNSと、リアル世界のストックメディアの代表である書籍出版
フローメディア(新しい情報が流れていくメディア)のSNSと、ストックメディア(情報が蓄積されるメディア)の代表である書籍出版。その接続がただいま現在の最大課題。
日本では再販制度で資金繰りを取次が担保しているため「資金繰りの不安がない紙版 VS 資金繰りに不安が付きまとう電子版」の壁が存在する。このため、一義的にはこの接続は困難。だからおそらく非ISBN系(取次を通さない書籍・雑誌他の)電子書籍などデジタルコンテンツが日本の「電子書籍」の定義・内容だという風に拡張されたとき、変化の光が差してくる。あるいは「2016年から始まる、『合理的配慮』が図書館から、この状況を突き崩すか、楽しみな来年2016年です。
A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ
●出版市場、どうなってるの?――スマホと競合、販売落ち込み http://bizacademy.nikkei.co.jp/culture/nikkey/article.aspx?id=MMACc3000012032015
定期刊行の雑誌売上が取次のインフラ整備投資資金の決定における、予測可能性をかつて担保していた。その雑誌が、情報を次々更新し蓄積していく上、検索もしやすいネットに追いやられた。
ところがその雑誌が地方、中小都市の本屋を支えていた。そこでは新刊本の入荷が限られるため、雑誌売り上げが全体に占める割合は高く、いわば「米びつ」だったのだ。そこで書店が凋落。すると書店が消えてゆくため、書籍と人々との出会いの機会が減った。
加えてスマホの浸透は、ネットとの常時接続で新しい時間の過ごし方を人々に提供。その波に「読書(時間)」が呑まれていった。

Books as a service サービスとしての読書
A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ
●読書体験を考える ――サービスとしての読書体験 http://www.slideshare.net/hitoyam/dotdnp-150507yamagishi
山岸さんは、特定非営利活動法人 人間中心設計推進機構認定人間中心設計専門家で、一般財団法人生涯学習開発財団認定ワークショップデザイナーでもある。読書とは、人間が情報を取得するために道具を使う体験。まずそう定義して、人間のマインドと、道具のハードとしての機能と、情報のソフトとしての内容を順次、整理・検討していくことが、より良い読書体験を産むことにつながる、と。Baas(Books as a service)の視点が重要。


「商業出版と個人出版の間を目指す。」
※これはインストラクショナルデザイナー、境祐司さんの「ニューズレター」の配信記事。ご本人のご了解をいただき、全文転載させていただいています。
「商業出版と個人出版の間を目指す。」
クリエイティブエッジ・ニュースレター
Vol.034[号外]です。
2015年4号目の配信になります。
先週、昨年一年間の取り組みをまとめた「ウェブ時代の「一人出版社」論 フリーダムパブリッシング」をリリースしました。
リリース後すぐに、本編では取り上げなかったHTML5ベースの電子出版のエピソード「HTML5と電子出版」前編・後編の2冊も追加しています。




