前の記事に、解剖学者の養老孟司氏が解説した本に触れました。その本のタイトルは、『ひとはなぜ戦争をするのか(講談社学術文庫)』。
およそ百年前の1920年1月、史上初の国際平和機構である国際連盟が設立されました。第一次世界大戦が、それまでの100年間のすべての戦争における軍人の死者数を遥かに超える痛ましい戦争であったことを契機に、大規模な常設の国際平和維持機構の必要性が痛感されたのでした。 Continue reading
前の記事に、解剖学者の養老孟司氏が解説した本に触れました。その本のタイトルは、『ひとはなぜ戦争をするのか(講談社学術文庫)』。
およそ百年前の1920年1月、史上初の国際平和機構である国際連盟が設立されました。第一次世界大戦が、それまでの100年間のすべての戦争における軍人の死者数を遥かに超える痛ましい戦争であったことを契機に、大規模な常設の国際平和維持機構の必要性が痛感されたのでした。 Continue reading
◎知恵クリップ|結弦(ゆづる)も五月(さつき)も知っている、「自己肯定感と楽しむ」の秘密◎
北京オリンピックでひときわ日本の人々の目を引いた競技がカーリング女子でした。その中で、各ゲームの終盤を任されるスキップ担当の藤澤五月の右手に書かれた文字が、世界のメディアでも取り上げられ、話題になりました。
2月12日、世界ランク4位のROC(ロシア)戦の第7エンド。大逆転勝利を導いた、そのストーンを投げる藤沢の右手には、
「I am a good curler.
I have confidence!」
の文字があったのです。 Continue reading
◎知恵クリップ|老いてゆくユーラシア(中国・ロシア・日本・西欧)と人口増加大国のアメリカ◎
・中国の人口推移

(中国の総人口14億1178万人、伸び率は過去最低…少子高齢化の加速が鮮明に : 読売新聞オンライン)
「私たちは偶然にも人類史の折り返し地点に居合わせているんです」。そう語るのは『世界100年カレンダー(朝日新書 2021年9月刊行)』の著者、河合雅司氏。20世紀は人類史のエポック「人口爆発の世紀」でしたが、21世紀、今度は「人類人口大減少へ」、に私たちは遭遇するというのです。 Continue reading
◎鎌倉時代は現代と同じ「温暖化と人口減少」の問題を抱えていた。歴史人口学の観点からは、パラダイムシフトが重要◎
小栗旬演じる北条義時を主人公にした「鎌倉殿の13人」が、2022年のNHK大河ドラマです。
北条義時は、源頼朝が開設した鎌倉幕府の第2代執権(在職1205~1224)。姉である北条政子と協力して承久の乱(1221年)を鎮圧し、鎌倉幕府の覇権を全国的なものにしたのが北条義時です。 Continue reading
◎知恵クリップ|「世界人口大減少」に関連するWeb記事10選◎
2021年8月23日の日本経済新聞朝刊第一面に「人類史 迫る初の減少」という記事が出ました。戦争や疾病を理由にした大規模な人口減少は、人類史上、各地で散発的に起きてきました。ところが世界全体の人口が、つまりホモ・サピエンスという生物種が、爆発的な膨張段階を終え、初めて下り坂に入ろうとしていることから特集が組まれたわけです。
・過去2000年の世界人口推移 18世紀から爆発的膨張へ

米スタンフォード大学の研究チームが、ザトウクジラ、セミクジラ、シロナガスクジラなどの、ヒゲクジラ類の摂餌量について新しい知見を提供しました。その成果を踏まえると、「商業捕鯨が始まる以前、ヒゲクジラ類は、全大陸の森林生態系と同等の炭素を環境から除去していた」というのです。2021年11月3日付けの科学誌「ネイチャー」に発表された研究成果です。
豊富な水を抱える海洋は「生物ポンプ」や「炭素の貯蔵庫」の異名を持っています。 Continue reading
【目次】
そもそも「人新世」って 何?
ハッシュタグ(#)としての「人新世」
「人新世」とは そのデータ群・事実認識
地質年代において、化石に残るような生きものがたくさん出てきたのが「顕生代」です。顕生代は古い方から、古生代・中生代・新生代と分かれますが、これらの「代」は大量絶滅の発生が、その境界にある場合の区分です。 Continue reading
◎地質年代区分のひとつ、「第四紀」に込められていた問題意識や論点設定の動機から産まれた新語が「人新世」。地質学会が区分厳密化の過程で「第四紀」の呼称をフェードアウトさせる中、問題意識や論点設定の要素を取り出し、むしろ地質学会の外、環境学や人文社会系で沸騰ワードになりつつある。近時、経済思想史、哲学といった学問領域から再考の声があがり、環境問題と格差問題を通底する概念として「資本新世」の語も◎
この記事では後半を扱います。
【目次】
そもそも「人新世」って 何?
ハッシュタグ(#)としての「人新世」
「人新世」とは そのデータ群・事実認識
◎地質年代区分のひとつ、「第四紀」に込められていた問題意識や論点設定から産まれた新語が「人新世」。地質学会が区分厳密化の過程で「第四紀」の呼称をフェードアウトさせる中、問題意識や論点設定の要素を取り出し、むしろ地質学会の外、環境学や人文社会系で沸騰ワードになりつつある。近時、経済思想史、哲学といった学問領域から再考の声があがり、環境問題と格差問題を通底する概念として「資本新世」の語も◎
この記事では前半を扱います。
ちなみに日本第四紀学会により、あるいはその主要メンバーにより、朝倉書店からは『第四紀学』が2003年に、『地球史が語る近未来の環境』が2007年に東京大学出版会から刊行されています。他方『人新世の「資本論」』の刊行が2020年。ちょうど日本では2007年、第四紀がGoole検索でピークをつけ、漸次低落した後を受け、人新世が2021年に俄然人々の注目を集めています。
・Google検索における、第四紀と人新世
孤独は、日本社会のどこに身を伏せているのか。
2007年、ユニセフが日本の「子どもの孤独」を報じ話題となりました(「レポートカード7」)。しかしその後このテーマを正面から論じ、政策面への反映がなされることはなかったのです。それはユニセフ自身が、日本の数値の異常さに対し、「質問を別の言語と文化に翻訳することの困難を表しているのか、あるいはさらに調査の必要がある何らかの課題を示しているのか」といった注釈を入れていたせいかもしれません。
時間は流れ2021年2月、政府は世界で2番目となる孤独・孤立対策担当大臣(坂本哲志氏)を任命、内閣官房に孤独・孤立対策担当室を設置しました(最初の設置は英国)。ここでは子どもが射程に入ると同時に「ひきこもり」や「女性の貧困」などがキーワードになっています。 Continue reading