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「新しい孤独」と文化基盤あるいは新自由主義

 

■孤独・孤立対策担当大臣の設置

孤独は、日本社会のどこに身を伏せているのか。

2007年、ユニセフが日本の「子どもの孤独」を報じ話題となりました(「レポートカード7」)。しかしその後このテーマを正面から論じ、政策面への反映がなされることはなかったのです。それはユニセフ自身が、日本の数値の異常さに対し、「質問を別の言語と文化に翻訳することの困難を表しているのか、あるいはさらに調査の必要がある何らかの課題を示しているのか」といった注釈を入れていたせいかもしれません。

時間は流れ2021年2月、政府は世界で2番目となる孤独・孤立対策担当大臣(坂本哲志氏)を任命、内閣官房に孤独・孤立対策担当室を設置しました(最初の設置は英国)。ここでは子どもが射程に入ると同時に「ひきこもり」や「女性の貧困」などがキーワードになっています。 Continue reading