書評|クソったれ資本主義が倒れたあとの、もう一つの世界

◎「誰もが経済についてしっかりと意見を言えることこそ、良い社会の必須条件であり、真の民主主義の前提条件だ」。
そう考え、経済を身近なものと感じられる助けになる本を書きたかった、経済学大学教授によるSF小説。◎

「刺激的な思考実験と、完璧に独創的なSFナラティブが織りなす一冊
(アルフォンソ・キュアロン 『リトル・プリンセス』『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』『ゼロ・グラビティ』『トゥモロー・ワールド』の監督)」


(Yanis Varoufakis: ‘Brexit is like watching a train crash in slow motion’ | British GQ | British GQ https://www.gq-magazine.co.uk/article/yanis-varoufakis-brexit-interview

目次
■経済学者が書いたSF小説
読むときっと満足する読者像
HALPEVAMとは
民営化と証券化、そしてIT
金融の黒魔術
資本主義を終わらせるテクノ反逆者
資本主義が倒れたあとの、もう一つの世界
ヤニス・バルファキスとは

 

■経済学者が書いたSF小説

『クソったれ資本主義が倒れたあとの、もう一つの世界(以下『もう一つの世界』)』

本作品は経済学者が書いたSF小説だ。著者のヤニス・バルファキスはギリシア・アテネ大学経済学部教授。わかりやすくあるいは次世代へ向けた、自分の子供に「語る」書籍、『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話(以下『娘に語る』)』が大ヒットし、その余勢を駆って書かれた。この点で、斎藤誠教授が一橋大学で教鞭を執っていた時期に書いた、『父が息子に語るマクロ経済学』と『経済学私小説 〈定常〉の中の豊かさ』を連想させる。

斎藤誠教授のものが小説としての評価、つまり面白さ、ワクワク感、没入度がいまひとつであった(内容に対する評価は十分)のに対し、ヤニス・バルファキスのものは小説形式で成功している。他方自分の子供に「語る」形式の本では、『父が息子に語るマクロ経済学』の方に軍配があがるか。

もっとも子供向け『娘に語る』に登場したHALPEVAMが、そのままの名前で、『もう一つの世界』で重要な役割を演じている。だから先に『娘に語る』を読んでおくのが順当かもしれない。

英語版タイトルは、『Another Now: Dispatches from an Alternative Present』。そしてこの、「Now」に本作品の味噌がある。

 

■読むときっと満足する読者像

・金融関連の会社(銀行、証券、保険、投資コンサル他)に勤める人
・経済の成長性に不安を感じ疑念を持つ人
・資本主義って何?の疑問を抱える人
・格差や貧困をテーマに活動する市民運動家
・国や地方公共団体の議員
・行政職員

 

■HALPEVAMとは

HALPEVAMとは、「ヒューリスティック・アルゴリズムズミック・ プレジャー・アンド・エクスペリエンシャル・バリュー・マキシマイザー」の略称で、喜びと経験価値を最大化するためのアルゴリズムを搭載した機械のこと。天才科学者のコスタスが開発した、と『娘に語る』で説明されるが、『もう一つの世界』でも同じような名前、コスタが三人の主人公の中の一人(ただし全体は私(ヤンゴ)の語りとして始まる)として登場する。

コスタは天才エンジニアだが大企業に絶望した世捨て人。他の主人公二人は、元リーマン・ブラザーズの金融エンジニアで、2008年の金融危機を経験したリバタリアン経済学者イヴァ。そして過激なリベラリストにしてマルクス主義者のアイリス。

そして実はこの三人、「もうひとつの世界」、パラレルワールドに分身がおり、それぞれコスティ、イヴ、サイリス。「もうひとつの世界」、パラレルワールドへ行けるのがHALPEVAMの機能でもある。HALPEVAMが創り出すパラレルワールドでは、銀行も株式市場もなく、企業の利益を独占する資本家もいない。だから格差も貧困もない公平な社会。それが小説の始まりに設定された2035年の「現在」としてパレレルに存在している。だから「Another Now」。

どうやればそんな世界が現出するか。現在の資本主義が前提にしている様々な約束事をドラスティックに変えていくことで。そしていまの世界とは違う、新しい原理で動く社会、パラレルワールドは2008年、リーマンショックのころに分岐点があり、形成されていたのだった。

物語は、そのもうひとつの現在世界の存在を教えてくれる連絡あるいは発信、Dispatches from an Alternative Presentの謎解きを巡って展開していく。ここでDispatchは動詞で発送するなどの意味を持つ英単語。名詞では指示、通信文だが、ITの分野では名詞として、同種の複数の対象から一つを選び出し行われる送信、資源の割り当て、機能の呼び出しなどを表す。「複数の対象から一つを選び出」す、つまり2008年、リーマンショックのころの分岐点で、別の選択をしていれば、こんにちのような格差と貧困の世界ではない、別の世界、経済社会への可能性があったのに、という含意につながるのかとも推測される。

 

■民営化と証券化、そしてIT

「アイリスにとってはるかに重要だったのは、彼らに起きた出来事そのものよりも、それらをめぐる知的政治議論のほうだった。(2036年7月28日土曜日 午前10時5分 ヤンゴ・ヴァロ)」

著者は民主制の祖国ギリシャに生まれ育った経済学者だ。まるで哲学者ソクラテスやプラトンの「対話」を思わせるような文章の中に、ふんだんにギリシャ神話の挿話や政治経済界、アカデミックの著名人の言説が、あちこちに登場する。まさに「知的政治議論」。小説ながら読者に欧米人に当たり前の教養を要求する。日本人市場へこの翻訳小説を投じるに際し、版元が「欧米人に当たり前の教養」を危惧したのか、93の脚注が付され日本語版は刊行された。親切だ。

ただしそれでも足りないかもしれない。脚注はあくまで物語に登場する、キーワードへの説明でしかないからだ。簡単な基礎知識を整理しておこう。

民営化と証券化、そしてIT。この三つが「打倒資本主義」のための道具立てなのだが、ここにそもそも「欧米人に当たり前の教養」、基礎知識が必要だろう。

まず民営化。日本電信電話公社が NTTに、日本専売公社が JTに、日本国有鉄道が JRになったことを念頭に、民営化とは「国や地方公共団体が経営する企業・特殊法人などを民間会社や特殊会社にすること」と考えているとそれは狭すぎる。海外では、国や地方公共団体の「事業」を、民間経営に移管することを指す。たとえば水道事業が民営化されている。

そして民営化が証券化とドッキングすることが、海外では当たり前になっている。証券化とは事業体が、キャッシュ・フローを生む資産を有価証券に組み替えて第三者に売却する手法のこと。売却すると見返りにキャッシュが手に入る。格付けが低い、つまり財政状態が良くなく、債券市場で低い評価しか得られない事業体でも、資金調達が可能になる。

なぜならたしかに通常の資金調達では、調達「者」の信用力で資金調達コストが決定されるが、証券化であれば対象「資産」の信用力が資金調達コストの決定要素となって発行されるからだ。ここで対象資産の信用力とは、その事業体が担当する、地域住民の水道料金の支払い振りのこと。住民がまじめに毎月払っていれば、高い格付けの証券発行が可能になる。

別の角度から繰り返すと、例に挙げた水道事業で市民に月次の水道料金の請求書が届く。ここで水道事業を託された民間の事業体は、法律的には、市民に対する水道料請求権を保有していることになる。それはバランスシートに「資産」として計上されている。仮に事業体の評価・格付けが悪くとも、水道料金の請求権を売却するなら、高格付けゆえの低コストでキャッシュを手に入れられる。

80年代の後半から米国では、水道料金請求権、徴税権、公的学生ローン還付請求権、公営野球場の収入など、さまざまな収入とその資産(請求権)を、まずは「担保」として資金調達する仕組みが開発され、さらに90年代後半からは、民営化やコンピュータの活用を契機に、「資産」単位の、より高度で複雑な(異なる格付けの資産を組み合わせる)証券化技術(ITによるセキュリタイゼーション)が磨かれてきた。

 

■金融の黒魔術

そして90年代後半から20世紀初頭にかけ、事態はさらに、金融システムにとってリスクの高い状況となった。つまり低金利の常態化やBIS規制を背景に、金融機関が住宅ローンやクレジット債権を自行のバランスシートから外し証券化する動きを加速させると同時に、こういった証券の引き受け手、購入先としても金融機関が大きなシェアを握るようになった。

結果、負債のネットワークがグローバルに張り巡らされた。つまりどこかである証券の返済不能が起きると、複数の金融機関の同時破綻へ、さらにそれは一国の金融システムを脅かし、したがって、世界の金融ネットワークにもリスクが及ぶことになるというわけだ。

では「金融システムにとってリスクの高い状況」が起きた時、いったい何が起きるか。『娘が語る』の第四章「金融の黒魔術」に、国内問題としては中央銀行による金融機関の救済が行われるが、預金者へはしわ寄せがくること。また国単位の金融危機時を救済しようと国際融資団が結成されても、かれらは金融機関の救済を行うだけで、「緊縮財政」を条件づけられた市民生活へのしわ寄せには無関心なことが詳説されている。


エレファントカーブと『父が娘に語る経済の話』
◎従来の経済学の常識とは異なる視点で複雑な「経済」を解説してくれる◎


 

18世紀近代化とともに歩みをはじめた資本主義は産業化を促進し、常に差異を求めてはそれを経済成長のブースターとしてきた。第一段階では空間的差異をテコに、第二段階は情報資本主義となり、消費者の好みを新奇性へ誘導することで、20世紀後半には金融資本主義となって、経済構造の変化からくる成長の鈍化を金融が補うように変身、進化してきた。

ところがどうだ、その結果21世紀の我々が目にしているのは、貧困の拡大と格差の増大ではないか。

ならば金融システムにリスクをもたらす、その仕組み・メカニズム、つまり金融の黒魔術を逆手にとって、我々の要求を飲ませる戦術を組み立てよう。もって、貧困の拡大と格差の増大を阻止しよう。阻止のための新しい経済社会の仕組みを政府や企業に認めさせよう。それがクラウドショーティングだった。

ショートは資金がショートするのショート、クラウドショーティングとは大衆による短期支払い遅延運動のことだ。

 

■資本主義を終わらせるテクノ反逆者

リーマンショックの2008年からの3年間の間に、クラウドショーティング(大衆による短期支払い遅延運動)をはじめとする、IT技術と金融ネットワークを逆手にとった様々な戦術が功を奏し、資本主義を終わらせ、「資本主義なき市場社会」が現出していく。中心になったのは、、「証券化」と呼ばれるプロセスを、武力によらない草の根革命にとって絶好の攻撃対象とすることができる、テクノ反逆者たちだった。

クラウドショーティング(大衆による短期支払い遅延運動)のざっくりした戦術はこうだ。

テクノ反逆者たちが持てるIT技術を駆使して、水道料金請求権を証券化した債券の中身のデータを洗い出し、だれあての水道料金請求権か支払期限はいつなのかを、データ化しSNSを使い、該当の各世帯に連絡を取り、「水道料金の支払いを2ヵ月遅らせるだけでいい」、それで革命が起きるのだと伝える。

SNSで伝えた檄文はこうだ。

私たちに力を貸してほしい。あなたがその日の食事をテーブルに載せるのにも苦労しているというのに、そのあなたの法外な水道料金の請求書で利益を得ている者どもを、引きずり下ろすために。水道料金の支払いを2ヵ月間、遅らせるだけでいい。遅延料金の心配はいらない。クラウドファンディングで集めて私たちが補てんする。団結すれば揺るがず、分裂すれば倒れる!

これで金融の黒魔術のメカニズムが、市民主導で回転し始める。つまり世界中に張り巡らされた金融ネットワークを人質に取り、市民が金融機関という業態を終わらせ、また各国政府に対し、「我々市民が要求することを法制化せよ」と迫ることができる。

「3週間もしないうちに中央銀行は悟った。民営化した公益事業会社が破綻の危機に瀕して、救済措置を必要としているというのに、金融機関が抱える数兆ドルの債務を救うわけにはいかない。

ほんの数ヵ月のあいだに2度も3度も続けて、数兆ドルをウォール街に投入するよう連邦議会を説得するのは不可能であり、アメリカ政府は、ゴールドマン・サックスやJPモルガンといった、金融業界の巨獣の歴史を終わらせるより仕方なかった。すさまじい波紋が生じた。アメリカの銀行を凌ぐ業績悪化によって、欧州の銀行も営業を停止する。ロンドンの金融街がメルトダウンを起こす。各国政府は、ガスや水道などの破綻した民間企業の再国営化を余儀なくされる。FRB、ECB、イングランド銀行、日本銀行、さらには中国人民銀行までが金融業界の空白に介入して、市民に銀行口座を提供せざるを得なかった。(筆者註:後述のパーキャップ口座)」

一般企業に対しても似た抗議活動が可能だ。大企業の最大の株主が年金基金になっているからだ。

「労働者に呼びかけ、ゼロ時間契約、低賃金、二酸化炭素排出、劣悪な労働条件、あるいは株価吊り上げを狙った人員削減など、労使慣行が最悪の企業を名指ししてもらった。世界中の数百万人の労働者が一斉に悪徳企業の名をあげると、ソルソーサーズ(連帯調達代理人)は、その悪徳企業の株式を保有する年金基金に払い込む月々の掛け金を保留するよう、労働者に訴えた」のだ。

「ソルソーサーズの次のターゲットはどの年金基金だ、という噂が立つだけで、その悪徳企業の株価は暴落し、不安に駆られた投資家は関連の株式ファンドから逃げ出した。しばらくするとソルソーサーズは、狙いを定めた企業のリストを年金基金に送るだけでよかった。リストを受け取った年金基金が、即座にその企業の株を処分したのだ。さもないと、入ってくるはずの月々の掛け金が入ってこなくなるから」。

こうして市民たちは政府に対し、「一人一株一票」や「パーキャップ口座」の法制化を迫っていった。

 

■資本主義が倒れたあとの、もう一つの世界

2008年、リーマンショックのころ産まれたパラレルワールド、別の世界では、資本主義が打倒され、われわれの世界とは違う、新しい原理で動く経済社会が構築された。

そこは貧困や格差が生じない世界。

Imagine a world with no banks. No stock market. No tech giants. No billionaires.
(Another Now https://www.penguin.co.uk/books/111/1117271/another-now/9781529110630.html

ネタバレが過ぎるといけないので、キーワードを素描するだけにしておこう。ぜひ、本書『もう一つの世界』のページを開けてみてほしい。

・「サイトを見ない日」でフェイスブックが破綻
・ポスト資本主義の愛と死

・政治領域と経済領域の再統合
一人一株一票

パーキャップ口座(生まれた時に国が全市民に対して開設する、中央銀行の口座/積立、相続、配当が入金される)
・積立:市民が働いて得るお金(基本給は全社員が全く同じ ボーナスは1人1票の同僚の投票で決定)

・相続:全市民に対する信託資金(国から全市民に、生まれた時点で同額が振り込まれる)
・配当:社会資本のリターン(全市民共通の権利 )

 

■ヤニス・バルファキスとは

ヤニス・バルファキスは、緊縮財政に反対する「反緊縮」の経済学者で、ギリシャ危機における対EU交渉で一躍時の人となった。ゲーム理論と政治経済学が専門領域。

(Yanis Varoufakis: A Former Leftist Icon Turns to Science Fiction - DER SPIEGEL https://www.spiegel.de/international/europe/yanis-varoufakis-a-former-leftist-icon-turns-to-science-fiction-a-afe8ee61-5b4c-4604-871c-c9723c8be73a

2009年に財政が破綻状態がはっきりしたギリシャは、EU、欧州中央銀行、国際通貨基金で構成される国際債権団から「救済」のための緊急融資を受けたがそれは、ギリシャ向け債権を保有する独仏の金融機関を救うことが主たる目的であった。むしろ緊急融資の見返りに緊縮財政が条件とされ、ギリシャの人々の生活は「救済」でかえって困窮に拍車がかかった。すなわち、国民所得は2009年から2014年までに4分の1以上も減少、3割近い人々が失業。年金もカットされ、医療費の切り詰めでHIV感染者や結核患者、死産などが大幅に増加した。

バルファキスは2008年のサブプライムローン危機を予見したことで勇名をはせた左派系の経済学者であり、このとき、2015年1月に成立した急進左派連合政権(チプラス政権)財務大臣に抜擢され、国際債権団との債務再編交渉を担当した。そして7月初めに緊縮政策の見直しを国民投票にかけ、6割を超える国民の支持を得て交渉に臨んだ。しかし最終的に緊縮路線に屈し、バルファスキは7月6日財務大臣を辞任した。現在(2021年)も急進左派連合に所属するギリシャ国会議員。

ちなみに本書の劈頭に、献辞がある。

ダナエに捧ぐ。君なしには、もう一つの世界は想像できなかった。そして、この世界は耐えられなかった。

この「ダナエ」はバルファキスの妻、Danae Stratou。彼女は世界的に有名なインスタレーション・アーティストのひとり。インスタレーションとは、特定の室内や屋外などにオブジェや装置を置いて、空間を構成し変化・異化させ、場所や空間全体を作品として体験させる芸術様式。また彼女は、社会的メッセージを込めた作品作りでも知られる。たとえば非営利団体Vital Spaceの共同創設者だが、Vital Spaceのモットーは、「アートワークが世界をより良く変えることができる」だ。


(Yanis Varoufakis’ close-up | eKathimerini.com https://www.ekathimerini.com/opinion/244313/yanis-varoufakis-close-up/

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■関連する参考書籍

資本主義がどうやら行き詰まっている。そういう感覚が社会の中に行き渡っているにもかかわらず、日本社会で、その修正、あるいは代替についての議論がお茶間の中にでてくることはまれだ。人類史的な「移行期」にある、といった俯瞰的な視座が、いまは必要なのに。

新聞雑誌に時折出てくる、いわゆる知識人たちの言説は、際限のない「成長」を前提にしない経済政策へのシフトを訴えるものが主流だが、そこへ「もうひとつ」の、つまりいまの資本主義社会との断絶を想定するような考えもある。

著者は『娘に語る』で上述後者について、その骨格を記述した本を9日間で書き上げ、このたびSF小説仕立てで、より詳細な実行プロセスを具体化してみせた、といえる。

とはいえその「もうひとつ」の世界はあくまで架空のできごとだ。しかし文明モデルとしては遠い過去、狩猟採集の人類社会の中に、さらには現代にも、「貧困と格差を排除する社会」や「資本主義なき市場社会」のモデルはある。

霊長類学から、狩猟採集の人類社会の「もうひとつ」の可能性を指し示すのが、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)』であり、イスラームに現代におけるヒントを探るのが『イスラーム世界の社会秩序 もうひとつの「市場と公正」』だ。

また経済学の基本構造を「資本基盤主義」に変えることにより、、際限のない「成長」を前提にしない経済政策への橋渡しを構想するものとして、『なぜ経済学は経済を救えないのか』がある。