Category Archives: 知のパラダイムシフト

読み放題ってそもそも何なのだろう|「読み放題モデルってどうなのよ」 手元メモ その3

1.「所有」から「利用」へ

読み放題ってそもそも何なのだろう。

他の「放題」と横並びにして気付くこと。それは「所有」から「利用」へ、という変化。

つまり「〇〇放題」は、

・まず読者の「所有」の中から「利用」だけを切り離して、サービスにしたもので、
・しかもそのサービス提供主体すらも、「所有」していない。

ネットフリックスは世界最大の映像提供会社だが、映画を所有することなく観客にそれを見せている。スポティファイは最大の音楽ストリーミング会社だが、音楽はなにも所有していないのに、どんな曲でも聴かせてくれる。アマゾンのキンドル・アンリミテッドは80万冊の本が読み放題だが、本は所有していないし、プレイステーション・ナウはゲームを購入しなくても遊べる。(『<インターネット>の次に来るもの』 第五章 Accessing )

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Baasあるいは「出版」からの解放|「読み放題モデルってどうなのよ」手元メモ その2

1.もうひとつ、注意したいこと。Baas(Books as a service)

2018年4月24日のJEPAセミナーは「 『<インターネット>の次に来るもの』から読む未来」だった。 http://www.jepa.or.jp/sem/20180424/

『<インターネット>の次に来るもの』は、「リンクとタグは過去50年で最も重要な発明」といったネットの本質についての理解を踏まえ展開されるメディア論、デジタル世界をもっとも深く理解するビジョナリーとして評価されているケヴィン・ケリー氏の最新著作。氏は「ワイヤード」の元編集長。またスティーヴン・スピルバーグ監督の映画「マイノリティリポート」では、未来世界のアドバイザーを担当した人物。

(マイノリティ・リポートの世界が現実に?独で犯罪予測システムの導入検討 https://irorio.jp/daikohkai/20141204/184075/
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注意したいこと|「読み放題モデルってどうなのよ」手元メモ その1

 

「読み放題モデルってどうなのよ」

1.注意したいこと
・出版業界にはふたつの異なる世界がある
・ジャンルの違い

2.Baasあるいは「出版」からの解放
・Baas(Books as a service)
・「出版」からの解放

3.読み放題ってそもそも何なのだろう
・「所有」から「利用」へ
・紙媒体からデジタル・データ表示媒体(デジタルメディア)へ

4.電子図書館と「読み放題」
・電子図書館は単品・買い切り/売り切り、その代わり同時アクセス1
・「読み放題」の仕入れ価格体系は企業秘密


昨年度から、「版元大集合…この先10年の出版を語ろう!茶話会」を企画、運営してきたJEPA(日本電子出版協会)のビジネス委員会が6月20日、2018年度版をスタートさせる。

今回のテーマは、「読み放題モデルってどうなのよ」。原則JEPA会員だけの会合だ。 Continue reading

 

世界に変化を望むなら、自らがその変化になりなさい【セミナー備忘録】

◎2015年あたりから出版業界の中で、絵本革命とも称される現象が起きている。凋落する出版統計の中で唯一絵本は、それが対象とする14歳以下人口の縮小トレンドの中で、むしろ増加基調を続けている。その立役者のひとり、「絵本ナビ」の金柿秀幸氏の話を聞いた。

■セミナー概要:電子出版アワード大賞『絵本ナビ』 無料で全頁読めるビジネスモデル

読み放題1000万人が利用するNo.1絵本情報サイト『絵本ナビ』は、全ページためし読み、市販絵本の読み放題など、電子×紙の議論を超えた独自の視点で新しい価値を提供し続けています。
(参加者限定セミナーとし、資料の配布、講演映像の公開は行いません。)

■講師:株式会社絵本ナビ 代表取締役社長 金柿 秀幸 氏
銀行系シンクタンクを経て、2002年に絵本選びが100倍楽しくなるサイト『絵本ナビ』をオープン。「パパ's絵本プロジェクト」を結成し、全国で絵本おはなし会を展開。現在は、『絵本ナビ』のほか『まなびナビ』『できるナビ』など、親子のためのサイトを広く運営している。NPO法人ファザーリング・ジャパン初代理事。 Continue reading

 

出版を含め、AIを使いこなすもののみが生きのびられる 【セミナー備忘録】

◎「デザイナーなどのプロフェッショナルが可もなく不可もない作品を作っていると、瞬く間に、安価なAIベースのツールを使う素人に追い抜かれていく時代がやってきた」、これが本日のセミナーの境さんからのメッセージです。
(5分ほどのポッドキャストにそのエッセンスが語られています。http://admn.heteml.jp/podcast/2017/12/21/20171221-AI.mp3

◎背景認識として、デジタルコンテンツ業界(すでに出版もその中に取り込まれている。意識するとしないとに関わらず)で起きているグレートデカップリング問題があります。

関連知識カード:グレートデカップリング – iCardbook|知の旅人に http://society-zero.com/icard/619438

◎生きのびるための、ひとつのツール、「 Creative CloudとAdobe Sensei」の講義の、はじまり、ハジマリ。 Continue reading

 

大学生の読書離れは高校までの読書習慣が原因

全国大学生活協同組合連合会が毎年実施している学生生活実態調査の2017年版(第53回)を公表した。学生が本を買わなくなるトレンドは不変。

下記に、2015年までの大学生の生活費(≒収入)に対する書籍購入比率を抜き出しているが、この減少トレンドは変わらず、2017年1.3%%(下宿生)、2.1%(自宅生)。1975年の7.6%、12.4%(下宿生、自宅生)、1980年の6.5%、10.2%(同左)からは大きく乖離している。

(大学生は本を買わない (コミック、教科書以外)本を読まない | ちえのたね|詩想舎 http://society-zero.com/chienotane/archives/3775Continue reading

 

CES 2018「最新ICT動向」紹介 【セミナー備忘録】

◎出版関係者にぜひ紹介したい映像があった(目次番号の2.)。この映像はアクセシビリティ対応が決して、「出版」の周辺にある出来事でなくなっていること。そしてアクセシビリティ関連技術は「出版」を、そして「読書」を、「音声」から刷新する可能性がある、という点だ。これは清水氏がいうところの「技術や社会変化の先を読むには、「境」をよく読むことが大事。改革者は周辺からやってくる」にまさに該当する事象だろう。

■セミナー概要~CES 2018のレポートとそこから見えてきたテクノロジーの動向と2018年の方向性を展望する。

Google、Amazon、Apple、Microsoft、Facebookなどが主導する、自動運転、スマートスピーカーなど、AI(人工知能)技術の様々な分野への応用が話題となっています。毎年1月にラスベガスで開始されるCES(Consumer Electronics Show)では様々な最新技術が公開されます。20数回CESに参加されている清水計宏氏に解説していただきました。
出版界、電子出版界の皆様も最新ICTの動向を把握しておくべきと思い、このセミナーを企画しました。

■講師:清水計宏氏
1977年日本楽器製造株式会社(現ヤマハ株式会社)入社。82年同社退職後、テレコミュニケーション、コンピューター関係の専門紙、雑誌の編集者・記者を経て、89年映像新聞社入社。
90年に映像新聞編集長、92年取締役・編集長。2001年10月映像新聞社を退職し、独立。
主宰する「BUSINESS HINT!」セミナーは、先端技術や新規事業の紹介で有名。
【⇒プレゼン資料

日時:2018年2月20日(火) 15:00-17:30(14:30受付開始)
会場:麹町/紀尾井町:株式会社パピレス 4階セミナールーム
主催:日本電子出版協会(JEPA)

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●「読む力」が「学ぶ力」の中心 そしてそれは21世紀を生き延びる力

●リーディングスキルテストで測る読解力とは http://www.nii.ac.jp/userimg/press_20160726-1.pdf
「読む」が11のプロセス、あるいはレイヤーで構成されているとの分析から、「読めているか」を判定する、「リーディングスキルテスト」(RST)を国立情報学研究所が開発した。 Continue reading

 

「出版」からの解放 それはPubTechの始まり? ~「今年の電子出版トレンド」~【セミナー備忘録】

◎出版人が気付かないといけないこと、それはわれわれがいま、時間争奪戦の中にいるのだということ。「紙か電子か」論争はもう置いておけ。そうではなく、「ゲームか動画かSNSか読書か」という時間争奪戦時代をいかにデジタルの力を借りてサバイバルするのかという視点、「「出版」からの解放」の自覚と覚悟が求められている。
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W3C Publishing Summit APL活動報告会から 【セミナー備忘録】

(個人用のメモです。議事録ではありません。とりわけ[ ]の部分はブログ記事筆者の挿入部分です。図画等は特に断りがなければ講演者のプレゼン資料を利用しています。)

◎本ブログ記事は、下記セミナーのうち前半を扱っています。つまり、human readable だけを考えていればよかった20世紀型出版から、machine readable にも目配りした、発想の転換を迫られる21世型出版への模索について。 Continue reading