ロシアによるウクライナ侵攻が終結しないうちに、米国が20世紀後半からの常識を覆す挙動に出てきました。イスラエルとともに断行したイラン戦争です。世界に大きな「地殻変動」が生まれています。
■米国の変容
かつて米国は「世界の警察官」を自任し、自由民主主義の旗手として世界をリードしてきました。しかし今、その足元が大きく揺らいでいます。国際的な調査によれば、米国は「自由民主主義」の定義から外れるほど報道の自由が低下し、民主主義ランキングも下落し続けています。 Continue reading
ロシアによるウクライナ侵攻が終結しないうちに、米国が20世紀後半からの常識を覆す挙動に出てきました。イスラエルとともに断行したイラン戦争です。世界に大きな「地殻変動」が生まれています。
かつて米国は「世界の警察官」を自任し、自由民主主義の旗手として世界をリードしてきました。しかし今、その足元が大きく揺らいでいます。国際的な調査によれば、米国は「自由民主主義」の定義から外れるほど報道の自由が低下し、民主主義ランキングも下落し続けています。 Continue reading
◎これはクリップ集です◎
教室の子どもたちの手元にいまあるのは、使い慣れた紙の教科書でしょうか、それとも洗練されたタブレット端末でしょうか。小中学の義務教育課程、さらには高校大学の教育環境が大きく変わってきています。
小中学校に電子教科書が導入されて数年が経ちました。さらに次年度の高校教科書の99%にはQRコードが掲載される段取りになっています。東京都は「次世代の学び」として1人1台端末の活用を加速させる計画ですし、AI教材が立命館大学などの入学前教育に導入されるなど、基礎学力の習得をAIが個別最適化して支援する時代が到来しています。 Continue reading
◎これはクリップ集です◎
ビジネスの最前線で膨大な情報に晒される皆さんへ。いま私たちの「知のスタイル」は、効率一辺倒の時代を抜けて、静かに変わり始めています。動画や要約でのインプットが主流となる中、あえてアナログな「読書」を取り戻すことが、むしろ最先端の知的行為として再評価されているのです。
象徴的なのが、韓国で広がる「テキストヒップ」。20代の読書率が7割を超える背景には、「活字を読む自分はかっこいい」という価値観があります。これは情報過多の環境やSNSから解放され、自分の思考に潜る時間を“贅沢なファッション”として楽しむ文化。情報に流されがちな現代のビジネスパーソンにこそ、この姿勢が創造性の源泉になります。
日本の出版や書店も、単なる衰退では語れません。人口動態を踏まえて見直せば、新たなニーズが見えてきます。実際、30年成長を続ける書店が存在するのは、「本を売る」以上に、読者との対面体験や偶然の出会いといった価値を磨き続けているからです。
また私たちが書店に足を運ぶ理由は、目的の本だけではありません。予期せぬ一冊との出会い、静けさの中で自分と向き合う時間、教養が更新されていく感覚――それはデジタルでは代替できない体験です。
これから紹介するWeb記事には、日本の出版文化の独自性から街の本屋を守る挑戦、最新トレンドまで、知的好奇心を刺激する視点が詰まっています。仕事のスキルだけでなく、人としての「深み」を育てるヒントを、ぜひ受け取ってください。
■知恵クリップ
●紙の出版市場“1兆円割れ”は本当に衝撃なのか――消費者物価指数と生産年齢人口を考慮して見えた異なる景色 https://honjp.theletter.jp/posts/8c670590-8753-4335-bf73-245e88a1811d
「ここ数年、急激に物価が上昇しているため、2020年基準消費者物価指数で計算すると、2025年の実質出版市場は8621億円になります。そして「1兆円割れ」は2023年時点ですでに起きていたことになります。」
「「実質出版市場が1兆円未満だったのはいつか?」も少し気になるところですが、2020年基準の消費者物価指数は1970年以降しか存在しません。2010年基準で計算すると、1兆円未満だったのは1966年まででした。」
★An Introduction to Japan's Publishing Scene https://www.publishersweekly.com/pw/by-topic/international/international-book-news/article/99726-tokyo-calling.html
国際出版社協会は、日本を米国、中国、ドイツ、英国と並んで、常に世界のトップ5の出版市場に位置付けている。しかし、日本の出版業界に関する情報は海外ではほとんど入手できない。そこで英文での「日本の出版業界入門」を作製した。
●「読書はオシャレでかっこいい」韓国の若者のあいだで読書ブームが起きている https://gendai.media/articles/-/164230
読書を自分の個性やセンスを表現するものとして消費するムーブメント、「テキストヒップ(Text Hip)」と呼ばれる現象が韓国では起こっている。
例:
・お気に入りの文章をノートに手書きで書き写す「筆写(ピルサ)」
・お酒を飲みながら本を読むブックバーや独立系書店
●いったいなぜ? 読書に目覚めた韓国の若者たち https://nhkbook-hiraku.com/n/n5453f918deee
「どんな装丁か、持ち歩いたときにどう見えるかも、読者の選択基準のひとつになった。韓国の書店では「映える本」がヒットしやすくなり、特装版や限定カバーの本が続々と登場。出版業界もそれを意識した展開を強化している。」
・韓国ではおしゃれな装丁で統一されている

●20代の読書率は7割以上!韓国の若者が起こした文学書の大ブーム「テキストヒップ」の実態 https://gendai.media/articles/-/165133
「25年の韓国の大手書店の統計によれば、直近1年間の2030世代の図書購入額は前年比で約15〜20%増加しており、特に詩集や短いエッセイの売上は前年比30%と急増した。テキストヒップとは「文章」を消費することであり、魅力的な文章が収められた文学作品が特に人気を集めているためだ。」
●韓国若者読書ブーム「テキストヒップ」20代読書率75%超 / X https://x.com/i/trending/2033082046638178574
「筆写本やイベントが大人気です。日本でも若者の読書離れが進む中、こうした動きが参考になりそうです。」
●批評家・宇野常寛が語る、次なる書店のカタチ https://wpb.shueisha.co.jp/news/lifestyle/20260222-130217/
「なぜ図書館ではなく書店なのか。それは、出会った本を自分の所有物にできるという充実感が、読書体験において極めて重要だからです」
(略)
「僕自身、最近は本が欲しいとまずKindleで探してしまいますが、あらためてリアルに本が並んでいることのよさを感じました。ネットで本を探せるのは、すでにその本の存在を『知っている人』だけ。知らない本は検索のしようがありません。」
・座れるスペースも多数あり、落ち着いて本を選べる

●人は買いたい本があるから書店に行っているわけではなかった ―「リアル書店に行った理由」アンケート https://note.com/yomitaina/n/n575ac81bc1f9
1.書店に行った人は必ずしも本を買うわけではない
2.目的なく訪問した人の過半数が本を買っている
3.探している本があるだけで書店に行くわけではない
・直近1か月以内に書店に行った人へのアンケート

●失われていく書店という風景「本を文化の真ん中」に置くために必要なこと 隆祥館書店社長 二村知子 https://ovo.kyodo.co.jp/column/a-2077515
「ドイツでは、その日の午後6時までに書店が注文を受けた本は、翌朝の開店前に届く〝即納態勢〟が整っています。本の取次業者は無料で、かつ迅速に届けることを使命としており、その結果、書店がアマゾンよりも早く本をお客さまに提供できる環境が成り立っていました。
これに対し、日本では至急便として「ブックライナー」が用意されていますが、ドイツと違って経費がかかるのです。」
●「本が売れない時代」なのに30年間右肩上がり…京都生まれの大垣書店が突き止めた"本離れ"の意外な突破口 https://president.jp/articles/-/108570
「書店って、来る人が変われば、置く本も、空気も、まったく変わるんです。学生が多い街と、研究者や家族連れが集まる街では、同じ棚では通用しませんから」
「だから大垣書店では、「どんな人が、どんな目的でこの街に集まっているのか」を起点に、店づくりを考える。ジャンルの比率、棚の見せ方、空間の使い方まで、すべては立地と客層から逆算する。」
◎これはクリップ集です◎
「給料日は嬉しいはずなのに、残高を見ると溜息が出る」「以前と同じ生活をしているのに、支払いが明らかに増えた」。
真面目に働き、昇給も手にしているはずの私たちが抱くこの違和感は、単なる気のせいではありません。今、私たちの足元で「かつての常識」が音を立てて崩れているのです。
なぜ努力が報われにくいのか。身近な現象からマクロな構造変化へと視点を広げ、その正体を解き明かすのに役立つ知恵クリップを集めました。ご活用ください。 Continue reading
◎これはクリップ集です◎
これまで「読書離れ」は大人の問題とされ、日本の義務教育課程は読書習慣をよく育ててきました。しかし、その状況に変化が訪れています。動画とAIが日本の子どもたちの学習環境を揺るがしています。
全国学校図書館協議会の「学校読書調査2025」は、日本の読書環境が明確な転換点にあることを示しています。不読率は小中高すべてで上昇し、とりわけ高校生では半数超が月に一冊も本を読まない状況。もっと注目すべきは、単なる冊数の減少ではなく、「全国学⼒・学習状況調査」の調査での「読書が好き」という意識や読書時間そのものが低下している点(下記知恵クリップ)です。言語を通じて世界を理解する力の基盤が、揺らごうとしています。
●読書は好きですか
・小学生の「当てはまる」の回答率
令和7年 36.6%
令和4年 42.1%
平成31年 44.4%
平成29年 49.1%
平成28年 49.5%
平成27年 49.0%
・中学生の「当てはまる」の回答率
令和7年 30.4%
令和4年 38.0%
平成31年 39.1%
平成29年 46.2%
平成28年 46.6%
平成27年 45.0%
全国学力・学習状況調査 「結果読書は好きですか」
◎これはクリップ集です◎
これまで、仕事における「効率化」とは、人間がいかに速く、正確に事務処理や計算を行うかを指していました。しかし、生成AIやチャットAIの台頭は、こうした「人間による効率化」の時代に終止符を打ちつつあります。 Continue reading
◎これはクリップ集です◎
生成AIと動画プラットフォームの台頭は、書籍・メディアの価値連鎖を組み替えつつある。
Amazonが米国で開始したKindleの新機能「Ask This Book」は、購入・閲覧済みのKindle書籍に対し、ネタバレを避けながら内容理解を支援する“読書アシスタント”を目指している。検索の延長とamazonは説明するが、「検索」ではなく「対話」を通じて知を獲得する時代への移行を象徴しする出来事だろう。 Continue reading
◎資本主義はなぜ民主主義を捨てるのか――権威主義への静かな変異◎
民主主義がいかに脆いか。資本主義がいかに冷酷に「自由」を切り捨てうるか。
2026年現在、世界を覆っているのは、議論を無駄と断じ、強権的な決断に喝采を送る「効率性という名の狂気」に他ならない。かつて自明であった「法の支配」や「個人の尊厳」は、いまや瓦礫の中に埋もれ、制度は内側からハッキングされ続けている。 Continue reading
◎資本主義はなぜ民主主義を捨てるのか――権威主義への静かな変異◎
2026年1月早々、世界は「例外状態」の常態化を象徴する凄惨な光景を目撃することとなった。米軍特殊部隊によるベネズエラへの電撃的な軍事介入と、ニコラス・マドゥロ大統領の拘束である。この事象は、レビツキーとジブラットが『民主主義の死に方』で示した「独裁への4ステップ」を、一国の内政問題から国際政治の力学へと拡張し、民主主義の名の下に民主主義を破壊する逆説を体現している。 Continue reading
◎資本主義はなぜ民主主義を捨てるのか――権威主義への静かな変異◎
2025年の米国において進行した変化は、国家制度そのものを作り替える「革命」というよりも、民主主義の運用原理が内側から書き換えられていく過程であった。制度は存在し続け、手続きも形式上は守られている。だが、それらが果たす機能は、静かに、しかし確実に変質していった。 Continue reading