●需要蒸発でモノとサービスの供給体制が瓦解する「倒産爆発」へ

十分なPCR検査を実施する国の1日あたりの死亡者数は少ない

大和田獏さんの妻で女優の岡江久美子さんが、2021年4月23日未明亡くなられた。国のPCR検査抑制策による“検査の遅さ”が原因かとも指摘されている。

この日の東京都の感染者数は134人。今週の感染者数の推移は二百人越えがあった4月17日に比べ、百人台前半である。「一服感」がある。このことをとらえて、「楽観視できる状態ではないが、1日の患者数で見ると東京都では前の日より減る日があり、(略)これは緊急事態宣言前の対策が一定の効果を見せている可能性がある。」とのコメントを東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授が出している。

(都内の最新感染動向 | 東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイト https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/

これに対して、京大iPS細胞研究所長の山中伸弥教授はホームページで「東京都の陽性率は非常に高くなっている。検査数を増やさなければオーバーシュートがあっても見逃す」と注意喚起を表明している。山中教授の危惧は岡江久美子さんの例で実証された形だ。

(都内の最新感染動向 | 東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイト https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/

東京都の4月23日の検査数は237人。4月上旬から見ると傾向として減少傾向にあり、感染者数の「一服感」も検査減少が背景にあるかもしれない。検査しないから感染者数が減っている可能性。

●岡江久美子さん、コロナ感染で死去…国のPCR検査抑制策による“検査の遅さ”が原因か https://biz-journal.jp/2020/04/post_153787.html
「3月に亡くなった志村さんも、病院に搬送され肺炎と診断されてから、PCR検査を受けて陽性が確認されるまで、4日かかっています。岡江さんも医師から4~5日様子をみるように言われて療養していた途中で容体が急変し、検査でコロナ感染が確認されたということですが、 厚生労働省の『4日待機ルール』に則ったために、手遅れになってしまった可能性があります。つまり“検査の遅さ”が、不幸な事態を招いたのではないでしょうか。

●岡江久美子さん死去前夜の娘・大和田美帆ツイートが再注目  https://www.j-cast.com/2020/04/23384862.html
「だから絶対かからないようにするしかないんです。うつさないようにするしかないんです。コロナ、怖いんです。」

「美帆さんは22日深夜のツイッターで、新型コロナに感染した埼玉県の50代男性が(容体が急変して)死亡したことを報じた22日付産経新聞の投稿を引用していた」。そして、このツイートの6時間後母親の岡江久美子さんは亡くなった。

●岡江久美子さんが死去 新型コロナウイルスで https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58398760T20C20A4CZ8000/
岡江さんは4月3日に発熱し、主治医に4〜5日様子を見るように言われていたそうです。しかし、6日に容体が急変していた。
「皆様、コロナウイルスは大変恐ろしいです。どうかくれぐれもお気をつけてください。
大和田獏
大和田美帆」

(俳優の岡江久美子さんが肺炎で死去 63歳 新型コロナに感染 | NHKニュース https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200423/k10012401871000.html

●十分なPCR検査を実施する国の1日あたりの死亡者数は少ない https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000412.000015177.html
感染による死亡者数とPCR検査の状況を比較した。すると、
・人口で補正した死亡者数とPCR検査数の間に関係はなかったが、
・その陽性率との間には明確な相関が見られた。
データを精査したところ、検査を必要と医者が判断するケースに積極的検査を施すことで「7%未満の陽性率を保つことが、死亡者数の抑制に重要」と判明。

 

日本経済は「倒産爆発」の重大局面

ところで経済に目を転じると、感染防止のための外出自粛で需要の蒸発という現象が起きている。人為的につくられた一種の「景気循環」と考えることができる。しかし果たしてそれは一過性のもの、いずれコロナ問題が解消すれば需要が戻ってくると想定していいのだろうか。

感染そのものはかろうじて「持ちこたえている」状態と伝えられている。しかし、医療面では感染のオーバーシュートの前に、すでに医療崩壊が始まっているともいわれている。

同様に、企業倒産の多発でモノとサービスの供給体制が瓦解する「倒産爆発」の後では、もう元の状態に戻れない、実は日本経済が倒産爆発の重大局面にあるのかもしれないのだ。

新型コロナへの感染症対応で、むしろ検査を「医者の判断で必要なケースにはすべて検査をする」という積極検査体制に早急に変更し「スピードと果断さ」で、できるだけ早期に終息させることが、ひいては経済面にもプラスになるのではないだろうか

●新型コロナの“需要消滅”が招く雇用危機、「倒産する」悲鳴続々 https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00149/041600001/
このままでは飲食店の半数がなくなる。
「最初に「雇用クライシス」が顕在化しているのが、感染防止のための外出自粛の影響を直接受けている、飲食店などサービス業の小規模事業者だ。」

●「新型コロナウイルス関連倒産」は70件に(帝国データバンク) https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200421-00010001-teikokudb-bus_all
経営破綻の累計は、2月末までは2社、3月末までは25社だった。4月21日までの78社を業種別で見ると、宿泊業の14社が最も多く、飲食店は9社、アパレル関連が8社だった。

●人気のフランス料理店も閉店へ 新型コロナの影響 東京 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200422/k10012400571000.html
「住宅を改装して昭和63年に開業した店は、緑に囲まれた洋館のような雰囲気の中で味わえる本格的なフランス料理が人気で、卒業や就職のお祝い、それに結婚式やプロポーズの場に利用する人が多かった」
ウイルスがいつ終息するか分からない中で、営業を続けていくのは無理だと思い、閉めることを決めました。お客様の反響が大きく、多くの方から愛されてきた店だったのだと感じています(オーナーの中山葉子さん)」。

●コロナパニックが引導を渡したファッション流通 | WWD JAPAN.com https://www.wwdjapan.com/articles/1071558
これまで低迷しながらもなんとか継続してきたゾンビなビジネスモデルが堰を切ったように破綻に突き進んでいる。百貨店流通など、その最たる典型だ。長年の堕落と客離れによる業績の悪化に加え、休業が長引けば不採算店が増えて閉店が加速し、販路を閉ざされた百貨店アパレルの経営も行き詰まる。
オンワードホールディングスは20年2月期に国内外の700店を閉め、今期はさらに700店を閉めて19年10月の3000店から店舗を半減する。

●迫るコロナ倒産ラッシュ!GW明けでは間に合わない緊急経済対策――8月まで予約まったくないバス会社 https://www.j-cast.com/tv/2020/04/22384775.html?p=all
インバウンドなどの需要が蒸発。「8月くらいまで予約はまったくない。冠婚葬祭の送迎、軽症患者をホテルに搬送する仕事を受けたくらいだ。雇用を守れなかった責任を感じている」

●5月末までに「世界のほとんどの航空会社は倒産する」…各国政府の介入がなければ https://www.businessinsider.jp/amp/post-210286
世界各国が国境を閉鎖したため、航空会社が多くの路線を休止して飛行機を飛ばさず、残りのわずかな便でも空席が多く見られるなど、航空旅行は大幅に減少している。
アメリカの多くの航空会社は、救済法案があるため今のところは安全だが、いくつかの航空会社はすでに破綻しており、危機が長引くにつれ、さらに多くの航空会社が倒産の危機に直面するだろう。

●飛行機にマスクずらり コロナで空いた客席が「満席」に https://www.asahi.com/articles/ASN4Q7VQPN4QULFA01F.html
「日本の航空各社が、国際線の減便によって減った航空貨物の輸送量を増やそうと、乗客のいない旅客機の床下の貨物スペースに加え、客席も貨物スペースとして使い始めている。マスクや防護服など、旺盛な輸送需要に応える」

●休業要請で感染爆発は防げても…日本経済は「倒産爆発」の重大局面に https://news.livedoor.com/article/detail/18127334/
「家賃と借入金返済の猶予」は「倒産爆発 重大局面」を乗り切るための一つの有効な選択肢になるはず。


(中小企業調査「6月末まで」6割 コロナ終息遅れで経営危機の恐れ https://www.chunichi.co.jp/s/article/2020042601001333.html