●いま、intelligent components technologyへシフトするICT

C:技術で/技術が/技術を(ICT:社会・法・制度論と技術文化論)

インテリジェント化が加速するICTの未来像に関する研究会 報告書(2015) 概要版 http://www.soumu.go.jp/main_content/000363711.pdf
「デジタルデータの無限共有、光化によるネットワークの高速化、クラウド化によるネットワークの最適化、並列計算による計算能力の向上、IoT 等が進展している。さらにグリッドコンピューティングの並列処理から進んで、ブラウザ同士が連結して計算する流れになってきており、ブラウザのアーキテクトでウェブの世界を作ることができるようになってきている」。
キーワード:インテリジェントICT/CPU、ストレージ 、通信ネットワークの能力の加速度的向上/人工知能の高度化/あらゆるものごとのデータ化/インターネットのグローバル化/分散処理の進展/人間(の脳)と人工知能等との連携、意識の通信。
(本文 http://bit.ly/1GXveAP

●「日本におけるテクノロジーのハイプ・サイクル:2015年」を発表 http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1511/10/news018.html
このレポートでは、Nexus of Forces(力の結節:モバイル、ソーシャル、クラウド、インフォメーションという4つの力の強固な結び付き)との関連性と、デジタル・ビジネスへの貢献という点から、36のキーワードを選定。日本国内におけるトレンドを示した。
「これら4つの力を個別に、あるいは組み合わせてビジネスに生かすという考え方自体は衰えず、5年後には多くの企業が、何らかの形でこうした技術の恩恵を受けるようになっている」、と。

●国立情報学研究所 新井紀子教授 「次世代のAI、ロボットとその課題・・・テクノロジーと人間」 http://www.soumu.go.jp/main_content/000358377.pdf
日米比較:アメリカでは機械に不可能なことを人間にさせるという、機械中心のビジネスモデルを立てて、ロボットと AI が能力を発揮するような環境設計をデータ構造からロジスティックまで整えている(ロボットバリアフリー)。
一方、日本は世界に類を見ない高度な要素技術を持っているが、ロボット・AI の無限の可能性に挑戦しがちで、結果としてコストが高止まりし、非構造化の環境では機能しないリスクをはらんでいる。

人工知能のサブシステム性 松尾 豊 http://www.soumu.go.jp/main_content/000363429.pdf
(67~68頁)「人間は、生物としての根源から派生するさまざまな目的を持つ。自己保存を目的として進化してきたがゆえに、その存在は非常に頑健である」「人工知能は、目的をいったん与えられれば、うまく実行することができる。ただし、その存在は非常に脆弱である」。

●ロボットは意識を持ち得るか? http://www.soumu.go.jp/main_content/000363429.pdf
(64~66頁)意識は状況依存的である=「「意識があるかのようにふるまう」=「意識がある」とする立場を採る他無く、それ以外は問う意味が無い。とりわけここ(総務省 ICT 研)での問題意識が純粋に思弁的なものではなく、より現実的な近未来を問うていることを考えれば、なおさらだ」。
その視点に立つと、ペットロボットが故障して、「可哀想、捨てるなんてできない」という状況が、すでに愛用者の間では起きていることのリアリティを感じなくてはいけない。
つまり、。「意識があるかのように振る舞う(ので現に意識がある)ロボット」の登場を前提にこれからの社会を構想すべき。

●「人工知能は悟れるのか?」光明寺 松本僧侶×東大 松尾豊 研究者対談 http://www.sensors.jp/post/salon_ai2.html
人工知能の研究が進めばすすむほど、「人間とは?」という問いが浮かび上がってくる。人間らしさを突き詰めると、「協調」「他者理解」、そして「共感」にたどり着く。
「人工知能は心を持つのか?」という議論は歴史的に哲学の領野での「人間には自由意志があるのか?」という問題に連なる。

●「東ロボくん」研究の教授コメント 「人間、頑張れ!http://www.asahi.com/articles/ASHCG7J2WHCDUSPT00W.html
現在は、「センター物理」でさえ解くのが難しい。一方、現代国語と古文で東ロボ君の偏差値は 54。このように人間と比べられるようなベンチマークを新しく設定できたところに価値があり、人間の働くボリュームゾーンがどのような観点から代替されてしまう可能性があるかが初めてわかった。
人が機械より優れているのは、意味を理解して問題解決を図る能力があるからだ。意味を理解することを放棄し、単なる暗記や記号処理に走れば、機械に追い越されるのは時間の問題でしかない」。

●情報倫理学の3つの起源 サイバネティックス・倫理綱領・応用倫理学 https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/58/2/58_139/_html/-char/ja/
「Wienerは,情報と物質・エネルギーという2つの要素からこの宇宙はできていて、この宇宙は熱力学第二法則が示唆する熱平衡、つまり熱的死に向かっていると考える。ところが生物も機械も熱力学第二法則が示唆するエントロピー増大に局所的かつ一時的に逆らう装置・過程という点で共通していると、Wienerはみる」。
そして「生物の神経系も機械も過去になした決定に基づいて決定を行う装置という点で根本的に似ている」。
「人間がほかの生物と大きく違うのは学習と創造の大きな潜在的能力を有している点である。この能力には生理学的基盤がある。環境の根本的変化に適応できる生理的・知的能力を有している点が人間の大きな特徴である」。

●ロボットは倫理の狭間で葛藤する:実験結果 http://wired.jp/2014/10/18/ethic-of-robot/
「例えば、ロボットが、危険にさらされている2人の人間を前にしていると考えてみよう。そのうち1人しか助けられないとしたら、ロボットはどのように行動するべきか選択できるだろうか?」。

●人工知能生かした新パーソナルロボット、強みは「レコメンド」 http://japan.cnet.com/news/service/35073621/
「人と会話をすることで、その人の「好み」を学習する。(略)会話を重ねることで、たとえば、店を探す時に利用者の好みに合ったものを勧めたり、飲食店を選んだ感覚をもとに、宿や本などの他ジャンルのものを勧めたりできるようになる」。
また、「少量のテキストデータ(教師データ)をインプットすることで、選んだ人間の機微(個人の暗黙知、判断の仕組み、感覚)を理解できる」。

ディープラーニングを利用したPinterestの新しい画像検索ツール http://wired.jp/2015/11/27/pinterests-new-tool/
ディープラーニング」の専門知識で知られるバークレー視覚・学習研究所(BLVC)の協力を得て、新しい検索エンジン用にサイト上の画像約10億枚をインデックス化し」、今後どの画像が似たように見えるかを「学習」させる。
すでに、新機能「プロモーテッド・ピン」を導入し、広告主のリーチが30%も増加するなどの成果をあげている。

●ディープラーニングが目指す未来とは何か http://www.nikkei.com/article/DGXMZO93698150W5A101C1000000/
2006年に変化が起きた。階層的なパターン認識が実用化され、結果に安定性がうまれたのだ。その後の発展で、例えば写真のパーソナリゼーションやリコメンデーションエンジンといったサービスといった分野で、検索結果などを広告ビジネスに転用することで収益を上げることができる。
「フェイスブックも類似の取り組みを行っています。同社は「ディープ・フェイス」という顔認識アルゴリズムを開発しました。これは人間よりも正確に顔認識ができ、ユーザーの写真を自動的にアルバムに分類したり、写真に写っている人物にタグ付けしたり、広告主により良い知見をもたらしたりできます」。
将来は自動運転車や運転手役を務めてくれる自律型ロボットなどへの応用が期待されている。

●自動運転バスが公共交通機関として運用開始 スイスの街で世界初 http://www.huffingtonpost.jp/autoblog-japan/bus-driverless-world-first_b_8678490.html
「来年春、スイスのヴァレー州シオンにおいて、世界で初めて自動運転車が公共交通機関で使用される。2台の自動走行バスが、約3万3,000人の住むシオンという街の限られたエリアで運行される予定」。「2台のバス同士で交信したり、スピーカーを通して乗客に話しかけることもできる」。

●“スマホは公共インフラ”、61の自治体がスマホ活用を本格検討へ - http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20151118_731348.html
「Tポイント・ジャパンからは、Tポイントを地方自治体で活用できる仕組みの提供を検討していくことが表明された。「道の駅」とTポイントとの連携や、商店街のポイントをTポイントへ統一するといった提案のほか、高齢者の健康増進として、散歩などでの歩数計の計測結果をTポイントに変換して付与するなど、さまざまな形が考えられるとしている」。