●「クローズからオープンへ」を具体化、企業化する個人(起業家)がいるか

●ビジネスモデルの歴史的大転換に、日本だけが取り残されている(野口 悠紀雄http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52940
新しい技術、新しいコンセプトの登場に対し、日本企業はえてして、「どう使うか」でなく、「どれだけ(儲かるか)値上がりするか」にしか興味を示さない。その技術がもたらす、パラダイム転換に思いが及ばない。いまその性癖が日本の産業界、日本国の経済的な力に決定的なダメージをもたらそうとしている。彼らは気付けないのだ、90年代の終わり頃から、産業革命から続いてきた潮流に大転換が起きていることに。
産業革命以来の潮流は、大規模化、組織化であった。それが工場制工業において効率を上昇させる基本的な手段だったから。
グーグルは検索エンジン、アップルはiPhone、フェイスブックは新しいSNS。アマゾンは、「お勧め」のシステム。彼らはこれらの技術で、「効率化をはかった」のではなく、新技術で、従来からある「事業のやり方を転換させた」。そしてこれら企業は国家が主導して作ったものではない、あくまで個人が新技術を「どう使うか」に専心して作り上げた企業群だ。

米国だけではない。中国でも、ドイツでも「事業のやり方を転換させ」る新しい企業を「個人」が誕生させている。日本だけが、相変わらず国家プロジェクトとそれにぶら下がる大企業達という風景が続いている。

●ITへの置き換えで生まれる4つのパラダイムシフト  デジタルトランスフォーメーションの時代がやって来た(2) http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51867
脱所有(=サービス化):「人々が求めているのは“結果”であり、その“手段”ではありません。手段を所有しなくても、サービスとして求める価値が直接手に入るのであれば、そちらに人々の需要がシフトするのは自然の流れ」。
オープン化(=“連携”による付加価値):スマートフォンのカメラ機能がデジタルカメラの強力なライバルなのは、「クローズ(デジタルカメラ)」と「オープン(スマホ)」の違いからくる。たとえば、画像編集アプリを使って修正を加え、飾りやキャプションを付けられる/SNSへすぐに投稿できる/クラウド上で分類できる、AIが分類してくれる、など。
ソーシャル化(=情報の“民主化”):情報を独占し、その流通を管理することで富を得る、権威を得る、やりかたが通用しなくなった。

●サイバーフィジカルシステム(CPS)とは https://analytics-news.jp/info/cps
「IoT(Internet of Things)」がどちらかというと、リアル世界からの視点であったのに対し、サイバーフィジカルシステム(CPS)は、「現実世界の情報」と「サイバー空間の情報」の融合に重点を置いた概念。
デジタルトランスフォーメーションを支えるインフラが、サイバーフィジカルシステム。

●スマホ化とロボット化で日本の自動車産業が危機に https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/218706
クルマの構造変化、「クローズ」から「オープン」へが始まっている。

これまで、閉じた系としての部品群とその連携ノウハウの具体化がクルマ造りの真髄だった。しかいいまや、「クルマのスマホ化とロボット化」の渦中にクルマメーカーはいる。
つまり、「オープン」を基軸にしたコネクテッドカー。「クルマが外部のネットワークと常時つながり、ソフトウエアも無線を通じて常時書き換えが可能。人工知能(AI)との融合により自動運転技術も進化し、無人による完全自動運転も、そう遠い未来のことではない」のだ。

●クルマが売れない時代のビジネス基盤 トヨタのコネクテッドカー戦略 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1712/15/news117.html
「今後25年で新車販売が約40%減少する」。なぜか。
カーシェアリングの動きが加速すればクルマ1台当たりの走行距離は増え、逆に新車の販売台数は減少する」。


「基盤になるのはコネクテッド技術。自動運転でクルマが自律化してもモニタリングは必要だ。クルマはクラウドと一緒に進化し、社会システムとも連携する。“いいクルマ”の定義も多様化していくだろう」。

●「日本車とドイツ車」、デザインの決定的な差 http://toyokeizai.net/articles/-/179917
クルマ離れなどが言われるなかで、この先はいかに愛されるデザインにするか、というのがデザイナーの仕事。
「高性能を追求するのではなく、愛される存在を目指すとなると、メーカーのあり方からして変わらなくてはなりませんね」。

プランビュー(真上から見た図)こそがデザインを決定付けるんです。プランビューと面構成とタイヤの置き方でデザインはほとんど決まってしまうと言ってもいい。日本のメーカーではプランビューを意識することはほとんどなく、多くはサイドビュー(横から見た図)でデザインを決めていくんです。だから実際のクルマを見た時にタイヤの位置がおかしかったり力感がなかったりするんです。」

●今後10年で生まれる「未来の仕事」21選 https://forbesjapan.com/articles/detail/19085
「技術躍進から生まれる新たな仕事には、どのようなものがあるだろう? この疑問を最近提起したのが、ITサービス企業コグニザントだ。同社は、今後10年で新たに作られると考える21の職業を発表した」。
その21の職業に共通する3つのポイント:
指導(Coaching):特定のスキルの上達のため、人々を支援することが重視される。
医療・福祉(Caring):医療システムが社会・経済・技術の変化に対応できなくなり、健康と福祉の重要性が増す。
つながり(Connection):人と機械、従来型ITとシャドーIT、現実と仮想などの間でのパートナーシップが重要となる。こうした複数の世界を橋渡しできることが鍵だ。

┃Others あるいは雑事・雑学
●シェア経済がもたらす未来(複眼)氏 https://www.nikkei.com/article/DGXKZO23696590Q7A121C1TCR000/

●日本のシェア経済、中国に負けているのは「一気通貫でないサービス基盤」 http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/ncd/14/457163/113002824/
「中国に比べると、日本では技術基盤が一気通貫になっていない。複数のサービス提供事業者の間で機能の連携・補完を進めるほか、個々の機能をつなげるインタフェースを統一・標準化する必要がある」