●オープンとアクセシビリティがニュースになる日

D:学習・教育のデジタル化と変容する知の体系

●オープンアクセスのパラドックス 【セミナー備忘録】(1) | ちえのたね|詩想舎 http://society-zero.com/chienotane/archives/2565
第17回 図書館総合展での土屋俊氏の講演、「学術情報流通の動向2015」から。
Elsevier社が発行する言語学のトップクラス・ジャーナル(学術専門雑誌)であるLingua誌。そこで2015年11月2日、事件が起きた。ことの発端は「オープンアクセス・ジャーナル」を巡る、出版社側と学術コミュニティ側の主導権争い。背景には高騰する電子ジャーナル価格がある。
次世代の、新しい知のエコシステムをどう構築するか。デジタル化で、パッケージとしての雑誌が相対化されていく中で、知のエコシスムをどう再生するのか。

●読書メモ:学術書を書く - rmaruy_blog http://rmaruy.hatenablog.com/entry/2015/10/03/225700
電子化時代に学術書を書くということ、そして出版するということの再吟味。「出版」が学術コミュニケーションの唯一の手段だった一昔前とは全く違う異空間を我々は航行中だ。ジャーナルとともに学術専門書、書籍というパッケージも、デジタル化時代にその地位、機能が相対化されている。問われなければならないのは、かかる時代に、「何を紙の本、学術書として世に出すべきなのか」。
現代における学術書の機能は「専門知の越境」や「体系的な血肉化」のためのツールであることにある。ならばその目的のために研ぎ澄まされた「編集力」を専門書出版社は磨かなければならない。

●「変わる大学、変わる図書館と学術書出版」―電子書籍時代における学術書出版社の新たな在り方 http://bit.ly/1SF31Qj
大学、学術雑誌、専門書、これらがデジタル化の潮流の中で、己の立ち位置の再確認を求められている。そもそも高等教育、大学の教授法の変革が求められている。
探しやすく、利用しやすい、書籍雑誌デジタル・マイクロコンテンツ提供を目指す、「XUB:eXtensible Utilization of Books」を提唱。

●Book Best 10 |全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連) http://www.univcoop.or.jp/fresh/book/best10/
全国大学生活協同組合連合会(大学生協)が2015年9月の各大学生協で販売した本の売り上げベスト10を公開。資格や検定の問題集が目立ち、TOEICテスト関連も。
その中で、『学術書を書く』が京大生協で第三位。九大で第一位。東北大で第八位。

●国内大学が講座コンテンツを提供している国内・海外のMOOC+その他を整理してみる http://naohilog.com/chat/domeuniv-original-contents-mooc-the-others/
そういえば梅田望夫氏が『ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命』を書いたのが2010年だった。OCW(オープンコースウェア)、MOOC(大規模公開オンライン講座)、一般企業の教育系Webサービス、この3つを整理。



●大学学習資源コンソーシアム(CLR)の設立と今後の展開 http://alc.chiba-u.jp/seminar/handout20140603_takeuchi.pdf
現在大学の授業で指定教科書を使う割合は半分を切っている。担当教官自作の「教材」での授業が一般化している。教室でその教材を紙で配っている間は著作権法の「教育」目的の例外で済んだ。ところが、それがデジタル化され、さらに「オープン」な教材となっていくと、著作権の権利制限の範囲を飛び出してしまい、何らかの許諾作業が必要になる。

●大学学習資源コンソーシアム 学習・教育のための利用環境整備 https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/57/10/57_725/_pdf
大学におけるアクティブ・ラーニングと電子教材の導入、大学学習資源コンソーシアム(Consortium for Learning Resources: CLR)の活動について紹介。

★Major Study Finds OER Students Do Just as Well — or Better https://campustechnology.com/articles/2015/11/10/major-study-finds-oer-students-do-just-as-well-or-better.aspx
オープン教材(」open educational resources :OER )を使った実証実験の調査レポートがでた。OERを使用した学生群5千人と従来型の有償教科書を使った学生群1万1千人との比較でわかったこと。
教育効果にさほど差はない。差異は、学生の履修単位の数に現れた。OERの学生は金銭的に余裕が出てより多くの科目を履修していた。
OERを選択しない理由は納税者を説明できないだろう、と調査を行った大学のジョン・ヒルトン助教授は語った。
(調査: A multi-institutional study of the impact of open textbook adoption on the learning outcomes of post-secondary students - Springer http://link.springer.com/article/10.1007/s12528-015-9101-x/fulltext.html

●Learning Analyticsの新サービス”Analytics+”提供開始 https://www.digital-knowledge.co.jp/blog/archives/1676/
教育ビッグデータを使ってLearning Analyticsを行うとA:終了率/B:初回テスト得点率/C:平均得点率/D:終了教科数/E:履修数/F:再テスト率/G:再テキスト率、の間にある相関があることがわかる。

またたとえばこんなことがわかってくる。例は、とある社会人向け資格サービス。「「赤=完了率0%」のところに注目ください。そうすると、朝から夕方(6時〜19時)では赤(=修了者)の比率が高く、深夜早朝の時間帯では青やオレンジの比率が高い傾向がお分かりいただけるかと思います」。

●障害者差別解消法 教育関連のリファレンス http://dpi-japan.nscsd.jp/Joho/SabetuKaisho.aspx
クリップ集。

●障害者差別解消法の概要とWebアクセシビリティ http://www.slideshare.net/waic_jp/web-44767974
「Webアクセシビリティは「情報アクセシビリティ」に 含まれる。したがって環境整備であると同時に、環境 整備で足りない部分は合理的配慮の対象となる。当然、 合理的配慮の部分は行政機関にとっては義務となる」。


●障害者差別解消法と図書館サービス http://www.slideshare.net/kzakza/227-2015925
「環境の整備(事前的改善措置)を基礎とし、それで対応できないところを合理的配 慮の提供で補うという考え。合理的配慮だけでなく、環境の整備(事前的改 善措置)とセットで考えるべき」。



●「2014年電子書籍フォーマットのアクセシビリティ対応状況に関する実態調査http://www.arsvi.com/2010/1502ac.htm
コンテンツ側でアクセシビリティに対応可能な「EPUBリフロー」で作られた作品の構成比率は54.1%。「表3 アクセシビリティ機能対応状況の整理」で、アマゾンKindleサイトが優れている、と。

★Creating Accessible Educational Materials (AEM) with iBooks Author and Book Creator (Webinar) https://youtu.be/_o2DXnq0aWc
約1時間程度の本ビデオ講演では、Apple公式インストラクターのLuis Perez氏が、眼/耳の不自由な学生にも配慮した電子教科書の制作ポイントを説明

●電子書籍のアクセシビリティを推進するためのコンテンツ制作及び電子書籍リーダーのあり方等に関する調査研究 http://satorum.net/wp/wp-content/uploads/2015/05/55509cf2bb8a201266abc84721028233.pdf
現状を「表 2-1 電子書籍ストアのアクセシビリティ(⾳声読み上げ)対応状況」に整理。ただし、「表 1-2 音声読み上げによる電子書籍アクセシビリティの実現レベル案 」という物差しで見直すと、レベル1をクリアしているビューアは皆無で、かろうじて、外資系(Kindle、、iBooks、Google Play Books、楽天kobo)が、レベル1マイナスをクリア。

★Placing Accessibility at the Forefront of Design and DevOps https://developer.ibm.com/bluemix/2015/09/15/accessibility-services-on-bluemix/
オフィスも含め、「アクセシビリティ」が必須の要素となりつつある、との認識。IBMがEPUB3電子書籍ファイルのアクセシビリティ度をチェックする2つのクラウドサービスをベータ公開中。
「Accessibility has become a critical focus for organizations worldwide in order to improve the user experience on any device, optimize communications, satisfy compliance requirements, and create an inclusive workplace environment. 」

●平成26年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/__icsFiles/afieldfile/2015/11/06/1361388_01_1.pdf
調査対象は全国の公立学校(小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校)。
教育用コンピューター1台当たりの児童生徒数は6.4人(昨年比0.1人減)、普通教室の校内LAN整備率は86.4%(同0.8ポイント増)、超高速インターネット接続率は81.6%(同2.5ポイント増)、電子黒板のある学校の割合は78.0%(同1.6ポイント増)、デジタル教科書の整備状況は39.4%(同2.0ポイント増)。

●学びを支える:タブレットの可能性/上 障害のある子の負担軽減 http://mainichi.jp/shimen/news/20151112ddm013100004000c.html
タブレット端末は、重度の重複障害を持つ子どもたちの間でも、使われ始めている。国も昨年度、「特別支援学校に通う高等部1年の生徒がタブレット端末を購入する場合、学校が認めれば5万円を上限に補助する制度を始めた。今年度は対象を2年生にも拡大し、来年度は全学年に広げる予定」。

●教育ICT現場のリアル - 10代のスマホ・SNS、教育現場ではどんな指導をしているのか? http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/110400255/110500001/
「「授業中にスマホが鳴り、授業が中断される」といった状況も発生しているという。実際、生徒はいかに授業中にスマートフォンを利用するかに知恵を絞っており、机の下や教科書に隠して見るほか、「スマホを電子辞書カバーや大きい筆箱に入れて隠して見る」「ティッシュボックスを立てて隠す」「スマホを入れたまま操作できるポーチや筆箱を用意」など様々な方法が挙がっている」。

●【アメリカ】ゲーム感覚で算数の問題を解くアプリ http://bit.ly/1OeF3Kj
対象年齢は4〜10歳程度。NASAをイメージした宇宙探査ゲームで。算数の問題を解きながらゲームをクリアするミッションモード、得点内容がメールで送られてくるドリルモードがある。

●IPA、教育用画像・動画・資料などフリー素材約17,000点無償提供 http://resemom.jp/article/2015/11/12/27914.html
「教育用画像素材集」は、「学校や教育機関、家庭内での教育目的に限り無償で利用できる画像素材集。静止画や動画、画像の説明文、関連資料など、約17,000点の素材が収録されている」。