●どちらの改革が先? 本を作る仕掛け 本を流通させる仕掛け

┃Networks あるいは知のパラダイムシフト
ICT、意思決定、コミュニケーション、学び、意味と構造化など

A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ

<出版のデジタル化>、つまり「複製」から「公衆送信」へと、出版業界の構造が変わった。

世界は「ポータブルなウェブの出版物」へ向かい動き始めている。なぜなら、「本がウェブの一級市民であるべきと考えているからだ」。

●「学術出版は厳しいが、結局、いい本は売れます」 http://japan.hani.co.kr/arti/culture/27648.html
「日本も学術書籍では生存が難しい 学問間の融合講座シリーズを作るなど 企画・編集の力で危機を乗り越えていく」。
ただし、書籍の電子化(=レプリカebook)ではなく、<出版のデジタル化>が真の課題なのだ、という認識なしに、いまある危機は乗り越えられないだろう。

●SFC研究所と株式会社KADOKAWA、株式会社講談社、株式会社集英社、株式会社小学館、株式会社出版デジタル機構は、未来の出版に関する研究をおこなう http://www.sfc.keio.ac.jp/news/012493.html
<出版のデジタル化>、つまり「複製」から「公衆送信」へと、出版業界の構造が変わった。にもかかわらず、日本の出版界は、特有の文化や世界に誇る品質の高い出版技術を保有する一方、依然として紙を中心とした伝統的な出版形態を続けており、Webと高い親和性を持つデジタル技術や標準化採用といった世界の動向や導入に対する認識が低い。
電子書籍の国際標準規格「EPUB」の管理運営が、インターネットの国際標準化団体W3C(World Wide Web Consortium)に統合されたことを契機に、「未来の出版」へ向けたプロジェクト(Advanced Publishing Laboratory(APL))を始動させた。

●W3C と IDPF との組織統合 http://society-zero.com/chienotane/archives/4306
ポータブルなウェブの出版物」に望むことのほとんどは既存のウェブ技術で実現できる。ただし、両方の世界からの「貢献」が必要だ。賛意の表明や嘲笑、論評だけでなく。
そして「ポータブルなウェブの出版物」の実現を望むのは、「本がウェブの一級市民であるべきと考えているからだ」

●“EPUB3”に準拠した電子書籍ビューワー「超縦書」が無償公開 http://forest.watch.impress.co.jp/docs/news/1067841.html
ビヨンド・パースペクティブ・ソリューションズ(株)から。

「EPUB3レンダリングエンジン『超縦書』は、Google ChromeのレンダリングエンジンであるBlinkをベースに、縦書きを含む日本語組版機能を強化する形で開発」。
(EPUBビューア「超縦書」Windows版 無料ダウンロード https://www.bpsinc.jp/cho-tate-win/

●デジタルガレージと講談社、雑誌コンテンツとAI技術を組み合わせたメディア「HOLICS」を開設 http://markezine.jp/article/detail/26722
人工知能の出番:講談社の持つ雑誌コンテンツとAI技術を活用して再編集する。
「ファッション誌・美容誌・ライフスタイル誌・旅行誌・テレビ誌・業界誌など、多様なジャンルの人気雑誌と提携を行う。その後、DK Mediaが提携誌のコンテンツをテキストや画像単位にマイクロ化し、AI技術(自然言語処理)によりキーワードの関連度をスコアリングしたデータベースを構築。」

●昭文社子会社のマップル・オン、位置情報ゲームに進出! http://gamebiz.jp/?p=187686
『Zoic-ゾイック-位置情報RPG』のiOS版を6月27日より配信開始 GIGソリューションも提供へ 。Android版は近日公開の予定。これは現実世界とリンクしたマップを潜水艦で移動しながら、ゾイックと呼ばれるモンスターを捕まえる『ポケモンGO』ライクの位置情報RPG。

「これまでマップル・オンでは観光MAPアプリなど、GPS位置情報や地図データを使った実用的なアプリを専門に提供してきたが、そこで培った要素技術を用いて新たに位置情報ゲーム(GIG)向けのソリューションを開発し、そのGIGソリューション活用の第一弾として自社開発したゲームとなっている。」

●紙の本は滅びない。アメリカでも。 http://best-times.jp/articles/-/6032
本の売り上げの減少は、その国の経済状況の反映。電子版の登場が理由なのではない、と。

書店が生き残ってきたのは、ただ本を売るだけでなく、一貫して“キュレーション”と“ディスカバリー”を提供する“コミュニティー”をつくってきたからです」
セルフ・パブリッシングのEブックは相変わらず成長しているようだ。ニールセン社の分析では、出版社から出ているEブックの販売価格の平均が8ドルなのに対し、セルフ・パブリッシングの本は3ドルが平均値で、お得感があるからだという」。

●メディアドゥ、MediBangと資本業務提携 電子書籍配信で http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1706/30/news084.html
「MediBangが提供する無料のマンガ・イラスト制作ソフト「メディバンペイント」は、全世界累計ダウンロード数が1200万を突破。利用者は10~20代前半の海外クリエイター比率が約70%」。

●ハースト婦人画報社など、出版社8社が連携し、 26メディアから厳選した記事を「dグルメ」にデジタル配信

http://www.hearst.co.jp/whatsnew/corp-170703-dgourmet-magazine-channel

グルメ情報サービス「dグルメ」に雑誌記事を厳選して配信。記事単位でのコンテンツ販売が狙い。
スマホ最適化を実施:記事の配信形式は、雑誌レイアウトのままではなく、HTMLで再構成し、ストレスなく読めるフォーマットに変換。
(dグルメ NTTドコモ https://www.nttdocomo.co.jp/service/dmarket/gourmet/

●アマゾンが独自配送網の構築に乗り出す、予想以上に早い展開 https://thepage.jp/detail/20170630-00000009-wordleaf
ヤマト運輸の撤退を受け、アマゾン側はサービスの水準を落とすか、新しい配送網を構築するかの二者択一を迫られ、個人配達請負を組織化する道に踏み出した。目標は「2020年までに首都圏で1万人確保」。

「アマゾンが提示する料金は、大手企業で人件費の高いヤマトにとっては厳しい条件だったかもしれませんが、大手の下請けをしている個人の運送事業者にとっては、むしろ好条件というケースも」。
課題は配送クオリティの維持。

●書籍販売:出版社との直接取引拡大 アマゾン流に揺れる出版流通 https://mainichi.jp/articles/20170629/ddm/004/020/002000c
中小出版社ではアマゾン経由の販売が6~7割になるところもあると言われている。しかしそういった中小出版社に対する取次(アマゾンも取次経由中小出版社から仕入れる)の対応は大手優先で、「バックオーダー発注では平均8~16日で発注後に初めて在庫の有無が分かる」状態でしかない。
発注した読者は不満だ。そこで、アマゾンは取次ではなく、直接アマゾンに納品しませんか(直接取引)、と呼び掛けた。

●アマゾン・ジャパン「直取引」拡大の意味 http://www.ebook2forum.com/members/2017/03/amazon-japan-to-expand-direct-trade-with-the-publishers/
読者利便性の向上は大手出版社にとっても死活問題。「埼玉県所沢市に1月、設立した『アマゾン納品センター』を直接取引専用の物流拠点として使う。すでにKADOKAWAなどが参加しており、複数の大手出版社と交渉をしているもよう」。
「出版社にとっての最大のメリットは、取次手数料を削減することだろう。取次手数料は約1割と言われているが、これをアマゾンと版元が分け合うことになる」。

出版社にとって重要なことは、サプライチェーンにおける「デジタル・ファースト」つまり、デジタルを前提にしたストリームライン(最適化)ということで、紙とE-Book、Webの一体運用の体制構築を進めることだ。コンテンツはデジタル(PDFとEPUB/KF)で管理し、タイトルごとにE-Bookを先行させるか、印刷版を同時発売するかを選択する。売上20%増、返本率10%以下は出版社が目標とし、また達成すべき水準だ。

 

┃Others あるいは雑事・雑学
●読者「電子書籍なのになんで安くないんだ!」→出版社「いや電子の方が原価が高いし……」 http://www.kotsulog.com/entry/2017/07/06/173000

●グーグル「Backup and Sync」提供開始、PC内データをバックアップ https://japan.cnet.com/article/35104177/

●好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS https://allreviews.jp/news/383

●日販、書店から出版社の在庫を検索できるシステムを構築  http://www.zaikei.co.jp/article/20170626/380320.html

●日販、グループ書店1割閉鎖へ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO18364950Q7A630C1TJ2000/

●敬虔な気持ちを呼び起こす「知識の寺院」としての図書館・18選 http://wired.jp/2017/06/27/libraries/#galleryimage_3