米国電子出版動向 2015(4)その他 【セミナー備忘録】

(4)その他

以下、トピック的に「おや」と思った点を拾っておきます。

「Nomophobia」

(3)中国の台頭の「◇関連URL」にもありましたが、「Nomophobia」という言い方があるんですね。

「Nomophobia(携帯電話恐怖症)」とは、携帯、スマホが怖いんじゃなくて、それがないといられない、携帯、スマホが手元にないと不安になる症状のこと。「韓国政府は19歳以下のスマートフォンの使用量を計測するアプリを公開し、アプリをインストールしないとスマートフォンを使用できなくする、という政策を実施」しているのだそうです。深刻ですね。

下記はチェックポイント、あなたはいくつ当てはまりますか?

・意味もなく何度もスマートフォンをチェックしてしまう
・スマートフォンが手元にないとそわそわして心配になる
・スマートフォンのことが気になって夜中に目覚めることがある
・スマートフォンの使用時間が長いために仕事や学校の成績が低下
・メールやアプリの通知にすぐ気を取られてしまう
(●「アジアのスマホ中毒は異常」と報じられる http://bit.ly/1irJ7Mp )

 

 

ゲーマーがあふれかえる時代の到来

セミナーの冒頭は、いかに世界がゲーマーで溢れかえっているか、そのデータが盛んに紹介されました。具体的な数値は「(1).変わる「編集者」像」に記載したプレゼン資料のURLをクリックして、お確かめください。

要は、スマホやタブレットが生活に必須なものになった。モバイル端末はこれまで、スキマ時間として情報活動に使われてこなかった部分を情報行動に変えるマジックをやってみせたが、そこで増えた時間にゲームが侵入してきた。

またスキマ時間にネットにアクセスし、ネットからさまざまな情報がえられることから、新聞、雑誌の凋落に拍車がかかっている。電子書籍の読者もまた同時にゲーマーであり、電子書籍関係者はいやおうなく、ゲームとの時間争奪戦に参加しなければならなくなってきている。その点への警鐘として、講演の冒頭の「掴み」の話として紹介された、というわけです。

ただこの手の数字は秋の読書週間に発表される日本の「読書率」同様、やや水増しされがちなデータ。東京大学の橋元研究室が実施し、総務省の「平成26年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」にまとめられたデータが、日本社会の、あるいは現代の日本人の情報行動のリアルを伝えているので、こちらをお勧めします。

拙ブログでは下記にまとめています。ゲームに費やされている「時間」のリアルも、ここで見ることができます。

●「読む」世界の動静 | ちえのたね|詩想舎 http://society-zero.com/chienotane/archives/1638
●日本人の情報活動 行為と評価がまるで違うのはなぜ? | ちえのたね|詩想舎 http://society-zero.com/chienotane/archives/1614

 

エルゼビアは電子版シフトがすごい



 

e-ラーニングは高い成長が見込まれているが、その本命は企業の研修ニーズ


 

face to faceで頑張っている市場、分野も健在

ブック・クラブと、書店店頭でのブックフェアで売り上げを堅持しているSCHOLASTIC社。



 

キオスク管理システム

最後の極めつけは、Amazonが取得した特許の話。これはどうぞ映像をご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=1A41ZmtG6D4&feature=youtu.be&t=315

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