子育て奮闘中のお母さん、お父さん。大変ですね。

子育て奮闘中のお母さん、お父さん。大変ですね。

ところでウマやキリンたちのことを思い出してみてください。出産直後、赤ちゃんウマ、赤ちゃんキリンはすぐに自力で立ち上がり、ママのおっぱいを飲みに行きます。

人間の赤ちゃんはどうしてこんなにお母さんだよりお父さんだよりなんでしょう。

人間の赤ちゃんは大きな声で泣きますね。これはお母さんに自分の状態や位置を知ってほしいからです。お母さん、お父さんなしに人間の赤ちゃんは生きてはいけないのです。

実はここに人類進化の深い知恵の成果があります。

社会的知性」を発達させた私たち、ヒト(ホモサピエンス)は、脳の発達を優先させ、体の成長を後回しにする成長史、生活史を採用することで文明をここまで発達させてきました。だからウマやキリンのようには、すぐに立ち上がれません。

だからお母さん、お父さんの子育ては大変なんです。

出産するとき、「すーすー、はー」をやりましたね。人間の出産は他の哺乳類に比べ難産です。頭が大きい状態で生まれてくるからなんです。理由は先ほどと一緒。

脳の発達を優先させ「社会的知性」で種の存続・繁栄に成功したのが、私たち、ヒト(ホモサピエンス)なのです。かつてヒト科には、他の種類の人間がいました。が、彼らは絶滅しました。ネアンデルタール人が有名です。

その「社会的知性」の根幹に位置づけられるのが、「家族」と家族が複数集まった「社会」との二重構造です。私たち、ヒト(ホモサピエンス)は、この二重構造を維持するため、さまざまな知性を育んできました。その秘密を解き明かすのが『人類の社会性の進化』です。

この秘密の一般向けの解説は主に「下巻」、『人類の社会性の進化』(下)共感社会と家族の過去、現在、未来 で読むことができます。

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