●急成長する読書市場

A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ

●「OnDeck提言2016 出版社の課題と対策」-日本の平均的出版社が抱えている電子出版への課題と、その対策- http://on-deck.jp/archives/20154045
自社Next-Publishingへの誘導として上々。ランディング・ページの模範になるような記事。
1.売上規模が伝統的出版に対しまだ小さいので電子出版を本格化できない、電子出版では業務内容が変わるので一気に切り替えるのはリスクがあるし、両方一緒にやるのもむずかしい。
2.アセットとしてのマスター原稿、デジタルデータがない。
3.コミックのタテヨミなどの現象も起きている市場の、生の動きに疎すぎる。
4.デジタル世界に利用可能なマーケティング・インフラ群がでてきているのに使えない。
(「NextPublishingのすすめ」: http://nextpublishing.jp/pdf/NextPublishingGuidebook.pdf

●急成長する読書市場 - Chikirinの日記 http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20150820
「本を売る」と儲かる時代(1970年代くらいまで)がゆっくりフェードアウトして行った後、2010年代から見えてきたのが、「本を選ぶ手間と目を売る」と儲かる時代のインフラ群の登場。このインフラ群を使うか使わないかはあなた次第。

●ファッションメディア「SIGN(サイン)」のコンテンツ編成に、ファッション人工知能「SENSY(センシー)」の活用を開始 http://cyblog.jp/modules/weblogs/15270
これまで編集者のセンスから生まれてきた「トレンド」。SNSの時代にはしかし、ユーザーから自然発生し、瞬時にそれからそれへと伝搬していく。むしろネット世界、それもSNSに流布している「トレンド」をいち早く補足することこそが重要ではないか。
それはビッグデータを解析する人工知能の仕事。
雑誌の編集を人工知能が肩代わりする事象。

●「技術系同人誌は出版社が手を出さないニッチなテーマを埋める」対談:TechBooster代表×CodeZine編集長) https://codezine.jp/article/detail/9401
「商業出版だと市場のニーズに合わせて企画し、発行部数も決まっていて、どうやって採算を取るか考えますよね。同人誌ではそこには囚われず、自分が知りたいことを中心に企画します。そうしたほうが嘘がないんですね」。
「企画会議でも、興味があるけれど自分では書けなさそうだったら「いまこれが熱いんだけど、誰か知らない?」と書ける人を募ります。読者のニーズに合わせるのではなく、自分の興味を優先し、それを読者が読みやすいように編集していきます」。

●定額制サービスの利用実態調査 https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1559.html
定額制サービスの利用経験「動画」が22.1%、「音楽」が24.6%、「電子書籍」は15.3%。
「Hulu、dTV、プライム・ビデオ」/ 「LINE MUSIC、Apple Music、AWA」/「dマガジン、コミックシーモア、Yahoo!ブックストア読み放題」。

●“西尾維新デジタルプロジェクト”始動 一挙電子書籍化、30週以上連続で次々配信 http://animeanime.jp/article/2016/05/06/28390.html
西尾維新の作品のうち、いまだデジタルされていないものを一挙に電子書籍化する。30週以上にわたって連続でリリース。
(サイト:西尾維新オフィシャルサイト http://ni.siois.in/

●電子書籍だけで売上150億円を突破。めちゃコミックが好調なインフォコムの決算発表 http://sakurabaryo.com/results/post-3185/
利益状況は不明だが、伸びているのは確か。

●「2次元小説」の衝撃。約180文字で70通りの読み方 http://www.huffingtonpost.jp/2016/05/05/two-dimensional-story_n_9853720.html
21文字の文章を5列ずつの格子状に配列しており、ルートの選び方によって読んだ内容が変わる。

●ドラマが話題の『重版出来!』にみる、ほんとうの顧客主義とデジタル化 http://honz.jp/articles/-/42751
編集と営業の対立を、顧客主義で乗り越えていく物語。

●【那覇発】みんなでつくる「街のほんだな」が、イイんだな! http://tabi-labo.com/258970/minnano-hondana/
・本を交換したいときは、自分の本を持ってくる。
・交換は、1日3冊まで。
・利用は無料。
「そもそも、地元の人に「毎日でも商店街へ寄って欲しい」という思いで始めたそうですが、「みんなのほんだな」ができてからは、本を探しに毎日立ち寄る人や若い学生も増え、とても活気が出てきたとか。なかには、遠方から足を運ぶ人もいるそう」。

●紀伊国屋新宿南店、事実上の撤退へ 売り場を大幅に縮小http://www.asahi.com/articles/ASJ5D5DP6J5DUCVL017.html
7月下旬をめどに、6階のみを洋書専門店として残し事実上撤退。「ビルの所有者側と賃料交渉がまとまらなかった」。

●ニトリ、紀伊国屋書店・新宿南店跡地に熱視線 http://toyokeizai.net/articles/-/118264
1996年、出店当時は、本が最も売れた時代。単店売上高が80億円程度あった。しかし現在売り上げは30億円にまで下落。
黒字だったのはたった1期だけで、以降は毎年巨額の赤字を計上。2009年には、賃料で年間1億円以上の値引きに成功したもののもはや万事休すで閉店。
経営上、致命的な出店だった。だが、契約書には『途中解約できない』とあり、20年間契約満了の2016年を待つしか無かった(紀伊国屋元幹部)」。

●内閣知財本部「次世代知財システム検討委員会報告書」(2016/4)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/kensho_hyoka_kikaku/2016/jisedai_tizai/dai8/siryou1.pdf
米国流の「フェアユース」という言葉は使わずに(いやそれはむしろ「黒船嫌い」の文化風土に配慮した深謀遠慮かもしれない)、個別規定の権利制限に一般規定も加えることで、多様性への対応を図ろう(グラデーションを持った取り組みの必要性について)という考えが出てきた。