●脳の「認知アーキテクチャー」に学ぶ人工知能

C:技術で/技術が/技術を(ICT:社会・法・制度論と技術文化論)

●2020年までのITロードマップをとりまとめ | 野村総合研究所(NRI) https://www.nri.com/jp/news/2016/160317_1.aspx
今回、重要技術として取り上げたのは「人工知能(AI)」「IoT(Internet of Things)」「ウェアラブルコンピューティング」「カスタマー・エクスペリエンス」「API エコノミー」「FinTech」「リテールTech」「デジタル・マーケティング」の8つ。
「2018~2019年度は単語や文章の分散表現、統計言語的モデルなどの自然言語処理における要素技術に対するディープラーニングの利用拡大が見込まれている」。
「こうした自然言語処理における要素技術とほかの認識技術を組み合わせることにより、自然言語処理の知見を活用した音声認識や文字認識などの精度向上や、画像認識の結果に対する説明文の生成といったアプリケーションの利用が拡大。ディープラーニングを実行するプラットフォームにおいても学習の並列処理技術が進歩し、学習期間の短縮が可能になるという」。

●人工知能を活用し、「機械学習による未来医療」に挑む http://www.good-doctors.net/_ct/16866579

医療現場において大半の疾患は、数値的な指標に基づいて診断や治療が行われている。しかし、精神科疾患の場合は患者との対話が基本。精神科医は典型的な症例を物差しにし、それとの差分を手掛かりに目の前の、個別の患者の診断・重症度評価・治療を行っている。
だが医療の現場で不都合なことが多々発生していて、この方法論のままでは「人間が行う評価には限界がある」と問題点が指摘されてきた。
この、人間が多数の症例を経験できるわけではないことから生じる、「典型的症例依拠の判断システム」を改善する動きが人工知能のフィールドからもたらされようとしている。

●いま話題の「人工知能」と「サービスロボット」の最新動向をNRIがわかりやすく解説 http://businessnetwork.jp/Detail/tabid/65/artid/4452/Default.aspx
「ディープラーニングは機械学習の手法の1つだ。機械学習とは学習能力をコンピュータに獲得させる手法・技術の総称で、従来の機械学習では“人間が特徴を定義”して人工知能に教えていたのに対し、今のディープラーニングでは”人工知能が学習データから特徴を抽出”する」。


・成長が期待されるのはサービスロボット!
「コミュニケーションロボットの活用は、店舗での集客などが先行しているが、2015年に入り多言語対応による受付や接客などの事例が登場している。今後は家庭やオフィスでも活用シーンが広がる見込みだ」。

●子供の言語獲得と機械の言語獲得 http://www.slideshare.net/unnonouno/ss-59660836
脳が手抜きをしているように、あるいはそれゆえに(?)、人間のことば獲得プロセスには「偏り(バイアス)」が貢献している。そのことと「機械学習」との関連性についての思考途上、中間発表。




●人工知能は小説を書けるのか ~人とAIによる共同創作の現在と展望 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20160322_749364.html
「星新一賞」は2013年に新設された理系的発想力を問う文学賞。人工知能による応募も受け付けるとされている。第3回の応募作品数は一般部門1,450編、ジュニア部門763編、学生部門 348編の合計2,561編。その中でAIでの応募は11編。
きまぐれ人工知能プロジェクト 作家ですのよ」は、「システムを使うことで、パラメータを設定するだけで特定の小説をアウトプットできるようになった。ただし、小説のテーマそのものの設定や選定は人間が行なっている。つまり「作家ですのよ」側では、プロットは人間が考えているが、実際に書く作業はコンピュータが行なっている」。
「「人狼知能プロジェクト」の方はアプローチが異なる。プロットそのものはAIが作っているが、実際に書く作業は人間が行なった」。


(AI小説は公開されている: きまぐれ人工知能プロジェクト作家ですのよ > 成果 http://www.fun.ac.jp/~kimagure_ai/results/
・「コンピュータが小説を書く日」
・「私の仕事は」
第3回日経星新一賞応募作公開|Artificial Intelligence based Werewolf http://aiwolf.org/2016/03/21/hoshiawardss/
・「汝はAIなりや? TYPE-S」
・「汝はAIなりや? TYPE-L」 )

●知識を自力で獲得する人工知能、その仕組みをAI開発者が紐解く http://catalyst.red/articles/ai-infographic-01
人工知能の定義/脳の「認知アーキテクチャー」に学ぶ人工知能/人工知能研究の歴史/ディープラーニング。
・「人工知能」は、「特化型人工知能」と「汎用人工知能」の2つに大別される

・「人工知能を開発する上で、なぜ脳に学ぶことが大事なのか。その理由は、人間の「自律性」にある。なぜなら、人間が作業工程ごとに人工知能にいちいち指示を出さないといけないのであれば、結局は人間がボトルネックになってしまうから」。

・第三次ブーム(2000年代):ビッグデータを用いた「機械学習」に注目。「顧客の購買データや医療データなど、ウェブ上に点在するあらゆるデータから相関性やパターンなどを見つけて消費者行動の解析に役立てられるようになった」。
「そして、この波を後押しするように、「ディープラーニング(特徴表現学習)」の研究が前進した」。

・コンピュータがいくら知識を増やしたとしても、あくまでも文字列での理解にしかならないので、記号(シンボル)に意味を結び付けられない(=「シンボルグラウンディング問題」)。この課題の解決を期待されているのが「ディープラーニング」。

●1602夜『人工知能』ジェイムズ・バラット http://1000ya.isis.ne.jp/1602.html
松岡正剛による、人工知能議論の過去・現在・未来の整理。
「宇宙にはシュバルツシルト半径というものが想定されている。ブラックホールに近づくとあらわれる「事象の地平線」を形成する半径で、この半径を超えると光が抜け出せなくなってしまう。ヴィンジは科学技術にもこのような「事象の地平線」があり、これを超えると予想不可能なことがおきると考えた」。

「特定のAIならば、グーグルやSiriやワトソンがそうであるように、AIフレンドリーな状態が維持されるだろう。けれどもそこにセンシング技術が関与し、インターネットとIoTとユーザーとが一蓮托生のビッグデータとなってデジタルガイア化していくと、そのAIフレンドリーなマシンやシステムがついつい異様な発達をとげることになりかねない」。
とくに金融工学の周辺で「事象の地平線」を破る危険性がおこりそうだ」。

●人工知能(AI)は人類をローマ時代へ引き戻す?〜落合陽一×冲方丁×ドミニク・チェン×松尾豊 http://www.sensors.jp/post/sensors_ignition_ai_1.html
「普通、私たちは奴隷というのは社会の中で存在してはならない悪しき存在として教育を受けています。結果的に奴隷が民主化されて、みんなが少しづつ奴隷になる状況に我慢している」。
「ただ、奴隷という職業がAIによって復活するとき、人間社会はもう一つ高度になると思うんです。奴隷が存在していたローマ時代にあれだけ哲学や娯楽が発達したことを考えると、またああいった状態に戻れるのではないかと思うんですよね」。
ローマ人は面白い。「大量の奴隷が存在しながら、人倫、人徳みたいなものが堂々と議論されていた。なかなか面白い時代です。そういう意味で、AIは社会に非常に良いものをもたらすと信じていますね」。
ところで、人間というのは大きく生命と知能から構成されている。「人工知能っていうのは知能の発展形なので、生命性とは関係ないと思っています。(だから)生命性に由来する価値や感情に関連する領域は人間の仕事になっていくでしょう」。

●【人工知能 対談】落合陽一×冲方丁×ドミニク・チェン×松尾豊「魔法との付き合い方http://www.sensors.jp/post/sensors_ignition_ai_2.html
「コンピューターやiPhoneの仕組みは分からないけど、日常的に使ってる人は多いですよね。要するに技術のブラックボックスの中に生きているというか、あらゆることが魔法のようになってきた」。
人工知能についても、「魔法に使われるか、それとも自分が魔法使いになるのか」が問題。
ただ、「人間の無意識そのものが人間にとってのビッグデータで、意識っていうものはそれを上手く勝手に処理してくれている人工知能みたいなものではないか。つまり人間の脱魔術化が進んでいる」という側面も。
「人間が決して言葉にし得ない生命ないし知性ないし幸福の実感ですね。この実感をいかにしてイニシエーションとしてみんなで持ち続けるか。社会が魔法に包まれていったとしても、みんなを一つの共同体に落とし込み続ける上位の知恵が生まれてほしいなと僕は思ってるんです」

●NVIDIAが解説する「いまさら聞けない!? ディープラーニング入門」 - 概要からSDKの紹介まで http://news.mynavi.jp/articles/2016/01/25/nvidia/
ディープラーニング長足の進歩における、GPUの功績:学習時間を短縮でき、開発サイクルを短縮できる。深層学習では、膨大な「行列計算」が必要になるのだが、GPUによる汎用演算は、この用途でみると、計算性能が高く、汎用CPUで同等の計算性能を実現した場合に比べてコストも低いのだ。


●データ基盤の新たな要件:IoT導入の大きな障害、データの“サイロ化”を防ぐソリューションとは? http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1603/01/news015.html
「Gartner Predicts 2016」で、2018年までに全世界で300万人以上の労働者が、RoboBoss(ロボットの上司)の管理下に置かれると予想している」。
ただし、こういったことが実現されるには、データ構造の標準化が必須。
「それぞれの役割や性能が異なるデバイス(センサー)、アプリケーションで構成されるIoTのシステムにおいて、1カ所でもこうしたデータサイロが発生してしまえば、リアルタイムかつ正確な制御などできるはずもない」。

●[速報]Google、クラウドで高速にディープラーニングを行う「Cloud Machine Learning」発表、TensorFlowベース。GCP Next 2016 - Publickey http://www.publickey1.jp/blog/16/googlecloud_machine_learningtensorflowgcp_next_2016.html
「Cloud Machine Learning」はGoogleがオープンソースとして公開した、ディープラーニングを用いた機械学習ライブラリ「TnesorFlow」がベース。例えば従来1日かかっていたような機械学習の処理が、数分から数十分で試せる。