●続報・パナマ文書 余震は続くよどこまでも

160415 MP


国家と国民は税制を媒介にしてつながっている、財政と福祉政策との連携はその象徴。いずれも国境で区切られた空間とそこで生活する人々が大前提。
しかしここにグローバル展開する資本主義のダイナミックが介在する。この辺を再度整理する段階にきている。近代資本主義・民主主義からの明らかな逸脱が、合法だからという理由で見逃されていることに注目が集まったのがパナマ文書スキャンダル。

あらためて、ピケティの主張に注目したい。

・税は社会正義のために使え(成長のために使うな)
http://society-zero.com/chienotane/archives/24/#3

20世紀に喧伝された「福祉国家(どちらかというと、結果平等を実現することや、可哀想な人を救うというニュアンスが強い)」より、21世紀に目指すべきは「社会国家」だとする論調ともゆるやかにつらなっている発想が、『21世紀の資本』にはある。

これは法適合の問題ではなく、国家を超えたレベルの倫理観の問題だ。

●「たった62人」の大富豪が全世界の半分の富を持つ 〜あまりにも異常な世界の現実 ピケティ、クルーグマンも警告 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47989
人は必ずしも世の中への貢献に見合った報酬がもらえるわけではないし、生まれた瞬間に莫大な資産を相続する者もいる。大企業の創業者ともなれば、自分の報酬額を自分で決めることさえできる。

そしてそれを隠すことも。

相続社会へ移行しつつある、というのがピケティの主張の骨子だった。日本も例外ではない。

●パナマ文書が示す教訓 http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM09H28_R10C16A4FFB000/
事態は『21世紀の資本』でピケティが主張した、政策提言のほうへ少しずつシフトしているようにも見える。国際的な資産、所得の監視、そのための各国の協調体制。
腐敗は世界を貧しくし、格差を広げる。政治家が公金を流用すれば、道路や学校の建設や補修に使われるお金は減る。親しい友人が有利な条件で契約できるようにすることは納税者をだまし、企業に自国への投資を思いとどまらせることを意味する。これらすべてが経済成長を阻害する」。
「タックスヘイブンを一掃しても汚職はなくならない。汚職撲滅の一義的な責任は各国政府にある。政府は自国のお金の流れの透明性を高め、縁故主義の防止策を厳格なものにする必要がある。(略)不正に得たお金を洗浄するのを手助けする業者を取り締まるために、グローバル協調が必要なのだ」。

●黄金の金玉を知らないか? 祝!パナマ文章掲載!長者番付1位ユニクロさんについて http://golden-tamatama.com/blog-entry-2320.html
「フォーブス」誌掲載の「日本長者番付」とパナマ文書と付き合わせ。

●パナマ文書によって今後厳しくなる海外口座への課税 http://bit.ly/1qnKmzM
「例えば日本では、2014年から5000万円以上の海外資産を持つ者はそれを報告することが義務付けられた。違反した場合は1年以下の懲役または50万円以下の罰金が課される」。
しかし技術的な課題から、これまでの海外資産の実態把握・課税は困難だった。それが脱税の温床にもなっていた。
実際に最近では海外口座の資産を申告せずに税金逃れをしていたことがバレて、告発・逮捕される富裕層の数が増えている」。
今後は国際協調による世界各国は国民の海外資産の監視・課税体制が強化されていくべきだろう。

●タックスヘイブン企業利用 「課税の公平性損なう」 http://blogs.yahoo.co.jp/jadou2007/13909072.html
日本政府は調査に消極的。

●タックスヘイブン、何が問題なの?http://mainichi.jp/articles/20160410/ddm/008/070/061000c
タックスヘイブンとは、所得税や企業のもうけにかかる法人税などを免除したり、極端に少なくしたりしている国や地域のこと。租税回避地として有名なのはカリブ海の英領バージン諸島やケイマン諸島、パナマやバハマなど。
基幹産業が育ちにくい小国がほとんどで、富裕層や大企業などの海外資本を呼び込む戦略。
租税回避地に会社や資産を移すこと、そのものは合法だが、そこでタックスヘイブンでの企業・組織を使った、マネーロンダリングや脱税がしばしばみられる、これが問題。

●「パナマ文書」の税逃れ問題に各国が本腰を入れない真の理由 http://diamond.jp/articles/-/89582
納税は国家の土台だ。財政・金融の責任者が真剣に向き合う課題。
だからタックスヘイブンは2013年、北アイルランドのロックアーンで開かれたG8サミットで主要議題となった。「徴税の公平を歪めるタックスヘイブンの利用」を声高に批判していたキャメロンはサミットの議題に取り上げたのだった。
ところが実はイギリスこそ、タックスヘイブンとコインの裏側の関係にある国。斜陽国家イギリス復活のキーワードが金融資本主義。
「預金者からカネを預かる銀行は、損失や不正が起きないよう厳格なルールが欠かせないが、それとは別に「金融特区」のような別勘定をシティの中に広く認め、国外から来て、国外に出てゆく「外―外取引」はオフショア勘定で自由にどうぞ、という政策」をとった。
自由=緩いルール=金儲け願望の全開、である。そこにタックスヘイブンがからんだ。
中国マネーとも、リーマンショックとも関連があるのだ。

●習近平大ピンチ!? 「パナマ文書」が明かした現代中国の深い“闇” 習近平一族の資産移転も載っていた http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48394
中国政府は4月8日、ついに庶民に対して「爆買い禁止令」を施行した。
「いまの中国政府のキャッチフレーズは、「中国の夢」である。だが、庶民のささやかな夢は、そうやってどんどん制限されていく。一方で、「中国の夢」を実現した中国人は、ペーパー・カンパニーを作ったり、不動産投資などで、資産を海外に移転させるようになった」。
「パナマ文書」は、そのような現代中国が抱える深い闇を、図らずも世界に露呈させた。

●「パナマ文書」考 租税回避地の闇が動かす中国の権力闘争 http://www.nikkei.com/article/DGXLASFK11H57_R10C16A4000000/
「各国の財政を圧迫する課税逃れ問題は、5月の伊勢志摩での主要国(G7)首脳会議ばかりではなく、9月に中国・杭州で開く20カ国・地域(G20)首脳会談でも議題になるのは必至だ。折しもG20の議長は、親族の租税回避地利用が取り沙汰される習近平、その人だ。国際的に注目を集めるだけに、さばき方は難しい」。
「中国では来年、5年に1度の共産党大会が開催される。「ポスト習」が絡む最高指導部人事が焦点になる。習の一枚看板である「反腐敗」に逆風が強まっている」。

●「パナマ文書」解析の技術的側面 http://bit.ly/1SMioV5
・入手したデータを解析するのに、使われたのはApache Solr。メタデータやテキストの切り出しにはTika。次に重要なのがデータのグラフ化によるノードとエッジの解析(「グラフGは、接点の集合Vと辺の集合Eからなる順序対であり、G = (V, E)とあらわせる」といった文脈での「グラフ」)。


・そして人間による解読。それには「Linkurious社が提供するアプリケーションのGUIを使って、グラフデータベースから人物と会社の関係を引き出し、それを目で確認しながら関連書類や資料を読み込んだ」。

・まとめ
RDBに対してリバースエンジニアリングを行い、統合された形のスキーマを抽出し検索可能にした。
AWS上に用意したOCR用のインスタンスを使い、大量のファイルをテキスト化した。
ファイルのメタデータをTikaで切り出し、テキスト化された各種書類を全文検索エンジンのApache Solrに流し込んだ。それによりキーワード検索できるようにした
データをTalendを使い加工し、グラフ化し、Neo4jデータベースに格納した。
Neo4jのフロントエンドとしてLinkurious Enterpriseを採用した。これにより、世界中に分散したユーザーが同時に複雑なデータセットにGUIからアクセスできるようになった。

●「パナマ文書」で所有者特定、モディリアニ作品を押収 スイス http://www.afpbb.com/articles/-/3083651?cx_part=topstory
ノードとエッジの解析。パナマ文書から新たな発見に。
「厳重な警備が敷かれたジュネーブの自由港(外国貨物に関税を賦課しない商港)に保管されているモディリアニ作品が、オフショア企業のインターナショナル・アート・センター(IAC)を通じ、富豪で著名美術品収集家のデービッド・ナーマド(David Nahmad)氏の極秘所有物とされていることが明らかになった」。

●独金融専門家:「パナマ文書」は米情報機関によるもの http://jp.sputniknews.com/politics/20160406/1912631.html
何かが起こった時にはいつもそれが誰の得になるのかを考える必要がある。
「文書の流出は米国にとって好都合であり、また米国のやり方とも一致する。この事件によって損害を被るタックスヘイブンがあり、個人資産家や企業の資金はそこから米国のネヴァダ州やサウスダコタ州に移されるだろう」。

●「パナマ文書」の法律事務所、各国のスパイも利用 独紙報道 http://www.afpbb.com/articles/-/3083669
「複数の国の情報員が、世界中に衝撃を与えた「パナマ文書」の流出元となった法律事務所モサック・フォンセカ(Mossack Fonseca)を通じ、情報活動の「隠れみの」として利用するペーパーカンパニーを設立していた」。

●「パナマ文書」が白日の下に晒す、スパイとCIAの銃密輸がどのように企業を隠れ蓑にしてきたのかという秘密 http://gigazine.net/news/20160411-offshore-company-spies-shadowy-allies/
アメリカをはじめ世界的にも大スキャンダルとなったイラン・コントラ事件の中でもCIAがオフショア関連の活動を行っていたことが知られている。
「この事件では、サウジアラビアの武器商人であるアドナン・カショギ氏がCIAに協力してイランに武器を密輸していたことが明らかになっており、現在のアメリカ国務長官を務めるジョン・ケリー氏が上院議員だった1992年に共同でまとめた報告書では「合衆国に対する中心的な活動を行った」人物として名前が挙げられています」。

●パナマ文書:オフショアの犠牲者 - YouTube https://www.youtube.com/watch?v=AEiFfPvS8qU&hl=ja&gl=JP
「パナマ文書を調査・公表した国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)のサイトに、「パナマ文書:オフショアの犠牲者」という動画が公開されています。ATTAC関西で、この動画に日本語字幕を付けました。是非ご覧ください。なお、画像下のリンクからyoutubeに入り、字幕設定をオンにしてご覧下さい」。

●ウルグアイのムヒカ前大統領、熱望していた広島県を視察 http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00321249.html
「広島に残された原爆の爪痕と記憶を目の当たりにしたムヒカ氏が、最後に語った言葉とは。
ムヒカ氏は「原爆を作った男は、非常に頭のいい男でした。原爆を作ることで、どういうことが起きるかわかっていました。でも、自分自身にブレーキをかけることができませんでした。人間は、ばかげたことをするものなんだ。科学には、まだ多くの使命が残されているが、倫理観が欠如すると、悲劇を生むのです」。
倫理観。税制と民主主義と国家も、そうだろう。

 

┃Others あるいは雑事・雑学

●ゴッホの生涯を描くアニメ、なんと全コマ油絵で製作中 http://www.gizmodo.jp/2016/03/post_664226.html

●世界で最も古く驚異的な17の建造物の写真まとめ http://gigazine.net/news/20160410-oldest-man-made-structures/



 

 

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