●格差があらそいの温床 包摂と富の再配分施策が待たれる

170630 PM
┃Post Modern あるいは再編成されるLife(生命/生活/人生)
働くって? 育児、教育、ケア、地域、時間、eco、社会保障など

●人間の性? 戦争、紛争、テロの応酬 https://shimirubon.jp/columns/1683194
暴力の負の連鎖回避には、格差解消こそが本命の解決策。
トマス・ホッブズの『リヴァイアサン』やジャン・ジャック・ルソーの『人間不平等起源論』の議論の系譜にあるような、「暴力が人間の本能だとすると、戦争は不可避の運命にある」という先入観は間違いだと霊長類学は言う。
余剰としての富(資本)の「所有」が格差を拡大させ、階級を固定化、権威主義を産み出した。そして、内にあっては時の権威へ歯向かう行動へ向かわせ、外に対しては格差解消(=内側の課題)のため外の富を取りに行く、「所有」増長を目指す。そういう「戦争・暴力」の負の連鎖を生んだのだ。
包摂と富の再配分を軸にした国家の対応が待たれる。

●アングル:高層住宅火災で露呈、英国が抱える「貧富の格差」 https://jp.reuters.com/article/britain-fire-inequality-idJPKBN1970GN
忖度が産んだ悲劇?
外装工事にたいする疑惑が消えない:「なぜ外観をきれいにしたのかを考えると、いらだたしい。反対側の高級住宅の住民にとってこのタワーが見苦しいからだ」。

貧富の格差が憎しみを産むかどうかは、再配分の責務を持つ行政の熟慮と政策しだい
「裕福な側の住民ではあるが、ドナルドさんは、保守党が主導するケンジントン・アンド・チェルシー王室特別区の行政の在り方に対する怒りを共有している。
彼女は、増税で公共住宅や他の公共サービスへの支出を拡充することは簡単にできるのに、地区の税金が不必要に低く抑えられていると批判する。地区税の負担増があれば、喜んで応じる考えだと語った」。

●ノルウェー社会で感じる移民格差 https://workingholidaynews.com/norway/6023.html
行政側で手厚い格差是正策を講じていても、資産と就職上の壁はやはり存在する。
「ノルウェーは、就職においてコネクションがとても大切です。コネがなければ、経験があったとしても面接まで辿り着けません。そのためコネクションを作るために私立の大学に行くノルウェー人は少なくありません。物価の高いノルウェーで私立の大学に通うとなると、半端ない額の授業費が必要です。そうなると、もともと資産を持たない移民」には高い壁となる。

●税制で貧富格差の拡大を防ぐことはできるか https://wirelesswire.jp/2017/06/60204/
貧富格差が拡大すると、社会が荒廃し、さらには経済が回らなくなる。
「格差の拡大は同時に社会を「我々とあいつら」に分断する。「あいつらは、我々が手に入れることができない寝床に寝て、手に入れることができない高級車に乗り、手に入れることができない食い物を食べている」という恨みと、「あいつらは、臭くて汚いところに済み、すぐに法を犯し嘘を付く」という軽蔑とが合わせ鏡になり、ひとつの経済体として機能するはずの社会が分断されてしまう」。

●所得格差の拡大に税制はどう対応していくべきか http://www.nira.or.jp/pdf/vision18.pdf
給付付き税額控除:「税と社会保障を一体的に考えることにより、税額控除を受けられない課税最低限以下の低所得者に対して、給付を行う仕組み。欧米諸国やニュージーランド、韓国などですでに導入されている。その類型は、政策目的に応じて ①勤労税額控除 ②児童税額控除 ③諸費税逆進性対策税額控除に大別される。またオランダでは、社会保険料負担も考慮し、給付額で社会保険料負担を相殺する仕組みになっており、現金支給はない」。