子殺しが起きる頻度は地域によって異なる

三つの地域:I)山極はこれまで、ヴィルンガ火山群(コンゴ民主共和国)のマウンテンゴリラ (Gorilla beringei beringei)、カフジ-ビエガ国立公園(コンゴ民主共和国)のヒガシローランドゴリラ(Gorilla beringei graueri)、そしてムカラバ-ドゥドゥ国立公園(ガボン共和国)のニシローランドゴリラ(Gorilla gorilla gorilla)を対象に研究を行ってきた。のゴリラの子殺しの事例数には、大きな地域差がある。ヴィルンガでは子殺しが頻繁に起きるのに、カフジやムカラバではほとんど報告がないのだ。なぜこのような地域間の違いが起きるのだろう。

これら三地域のゴリラの社会に目を向けてみると、オスどうしの関係に違いがあることが分かってきた。


■参考文献
『ゴリラ 第二版』五章 変化する社会  山極寿一(東京大学出版会、二〇一五年)

 

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I. 山極はこれまで、ヴィルンガ火山群(コンゴ民主共和国)のマウンテンゴリラ (Gorilla beringei beringei)、カフジ-ビエガ国立公園(コンゴ民主共和国)のヒガシローランドゴリラ(Gorilla beringei graueri)、そしてムカラバ-ドゥドゥ国立公園(ガボン共和国)のニシローランドゴリラ(Gorilla gorilla gorilla)を対象に研究を行ってきた。