二種のゴリラ

現生類人猿の分布域を見ると、一部のチンパンジーを除いてほぼすべての種が熱帯林のレフュージアI):氷河期など厳しい気候条件下で、追いやられた生物が生き延びた比較的穏やかな気候の場所。待避地。にとどまって進化したことがわかる。アフリカ類人猿のうち、ゴリラは中央アフリカの大きな二つのレフュージアに分かれ、ニシゴリラ(Gorilla gorilla)とヒガシゴリラ(Gorilla beringei)という二つの種に分かれた。


■参考文献
『ゴリラ 第二版』第四章 ゴリラを分類する——種内の変異が示唆すること  山極寿一(東京大学出版会、二〇一五年)

関連知識カード:気候変動で広がった霊長類の分布

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I. :氷河期など厳しい気候条件下で、追いやられた生物が生き延びた比較的穏やかな気候の場所。待避地。