ムスリム

イスラーム教徒。イスラーム(服従・帰依)をする者、つまり「 (神への) 帰依者」を意味する。

7世紀にアラビア半島を席巻したイスラームは1世紀足らずの間に中東を支配下に置き、その後も、東西南北に拡大した。その生命力の原因は、ムスリムはアッラーの前で等しく平等であるとする単純で分かりやすい平等主義と、信仰告白、礼拝、断食、喜捨、メッカ巡礼の5行が義務付けられていることに示される、日常生活でのイスラームの制度化、であった。

現在のムスリムの分布は中国西部から東南アジア、インド、中央アジア、西アジア、アフリカに及び、その数は17億人といわれる。

参考文献:
ムハンマド―預言者と政治家』  モンゴメリー・ワット 牧野信也・久保儀明訳(みすず書房、2002年)
イスラームの誕生 信仰者からムスリムヘ』  フレッド・M・ドナー 後藤明監訳(慶應義塾大学出版会、2014年)
イスラーム政治論 シャリ-アによる統治』  イブン・タイミ-ヤ 湯川武・中田考訳(日本サウディアラビア協会、1991年)

■関連知識カード/章説明他:
イスラームにおける「公」と「私」
パックス・イスラミカ


 

★この記事はiCardbook、『イスラーム世界の社会秩序 もうひとつの「市場と公正」 Vol.3 基本概念・基礎用語編』を構成している「知識カード」の一枚です。


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