来世での救いをめざすムスリムは、ことあるごとに神様との契約書である聖典『クルアーン』の章句を参照し、どのように行動したら神様との契約を守れるのかを確認する。『クルアーン』はさながら、「天国への行き方マニュアル」のようである。ムスリムは常に『クルアーン』を手元に携えている。今では、『クルアーン』が収録されているスマートフォンのアプリ*が開発されており、自分の知りたいことをすぐに『クルアーン』から見つけることができる。
参考文献：
『「クルアーン」―語りかけるイスラーム』 小杉泰（岩波書店、2009年）
「聖典クルアーン―声に出されて誦まれるもの」小杉麻李亜 『大学生・社会人のためのイスラーム講座』 小杉泰他編（ナカニシヤ出版、2018年）
『イスラーム世界の社会秩序 もうひとつの「市場と公正」Vol.1 イスラーム経済社会の構造（理論編）』第２章第２節：神の言葉であるコーランはビジョンの源泉 加藤博（詩想舎、2020年）
『イスラーム世界の社会秩序 もうひとつの「市場と公正」Vol.3 基本概念・基礎用語編』【基本用語】 加藤博（詩想舎、2020年）
*『クルアーン』のスマートフォン向けアプリは無数に存在するが、代表的なものの１つとして、サウディアラビアのキング・ファハド・クルアーン印刷コンプレックスによるものがある。
https://qurancomplex.gov.sa/techquran/techquran-apps/techquran-apps-mushfmadina/
□関連知識カード：
コーランの規定はイスラームの「イデオロギーそれ自体」
コーラン
★この記事はiCardbook、『資本主義の未来と現代イスラーム経済（下） 金融資本主義からの脱却と「利他利己」の超克』を構成している「知識カード」の一枚です。
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