コーラン

イスラームの聖典。アラビア語ではクルアーンといい、「読誦されるもの」を意味する。この名称が示すように、ユダヤ教、キリスト教の聖書が神について「語られたもの」であるのに対して、コーランは神の言葉そのものである。

つまり、コーランはそこでの意味を斟酌することなく、ただただ読み上げるべきものなのである。キリスト教の本質がイエスのペルソナであるのに対して、イスラームの本質はコーランにあると言われるゆえんである。ムスリム(イスラーム教徒)にとって、コーランへの誹謗は神への冒涜なのである。

参考文献:
『コーラン』を読む(岩波現代文庫)』  井筒俊彦(岩波書店、2013年)

■関連知識カード/章説明他:
コーランの規定はイスラームの「イデオロギーそれ自体」
資本主義に対抗して主張されたイスラーム金融


 

★この記事はiCardbook、『イスラーム世界の社会秩序 もうひとつの「市場と公正」 Vol.3 基本概念・基礎用語編』を構成している「知識カード」の一枚です。


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