神の正義としてのアドル

アラビア語で、正義(公正)はアドル(アダーラ)、不正義(不公正)はズルム(マザーリム)という。イスラームにとってのアドルとは、まず何よりも神の正義である。

イスラーム教徒はことを起こすとき、「慈悲深く、慈悲あまねく神の御名において」(ビスミッラー)と唱え、文書の冒頭に書く。そこでは神の慈悲が強調されているが、この慈悲は神の正義と表裏一体である。

参考文献:
イスラム経済論―イスラムの経済倫理』 第二部第4章:公正観  加藤博(書籍工房早山、2010年)
『コーラン』を読む(岩波現代文庫)』  井筒俊彦(岩波書店、2013年)


 

★この記事はiCardbook、『イスラーム世界の社会秩序 もうひとつの「市場と公正」 Vol.1 イスラーム経済社会の構造(理論編)』を構成している「知識カード」の一枚です。


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