動き続けるゴリラ、同じところに留まるチンパンジー

さらにゴリラの群れは、広い遊動域を比較的まんべんなく利用していたのに対し、チンパンジーの群れは狭い遊動域のさらに一部地域だけを集中して何度も使っていた。結果、ゴリラの遊動域は八年間ずっと広がり続けた一方で、チンパンジーの遊動域は最初の二年間ほどで頭打ちになり、それ以上広くはならなかった。


■参考文献
『ゴリラ 第二版』第六章 二つの類人猿——ゴリラとチンパンジー  山極寿一(東京大学出版会、二〇一五年)

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(上)「社会」の学としての霊長類学』を構成している「知識カード」の一枚です。

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