近代に入ってイスラーム世界にも西洋列強が次々と進出してきた。それに伴って、それまでのイスラーム的制度が廃止され、西洋由来の制度が導入された。経済システムについても、1856年のオスマン帝国銀行の設立を皮切りに西洋型の金融機関が相次いで作られ、利子を使ってお金を貸し借りする習慣が根付いていった。
参考文献:
「中東湾岸諸国における銀行業の国際展開の歴史と現在」長岡慎介 『中東アラブ企業の海外進出』 土屋一樹編(岩波書店、2013年)
『イスラーム世界の社会秩序 もうひとつの「市場と公正」Vol.2 市場経済における「イスラームの道」(歴史編)』第6章第1節:国民国家と近代資本主義 加藤博(詩想舎、2020年)
□関連知識カード:
国民国家システムへの移行
経済の変質:流通から生産へ、商人から企業家へ
★この記事はiCardbook、『資本主義の未来と現代イスラーム経済(上) 資本主義の危機とイスラーム経済の登場』を構成している「知識カード」の一枚です。
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