イスラーム法におけるザカートの原則は、徴収したお金をその領域や地域でできるだけ早く分配するというものであった。しかし、近年では、遠く離れたムスリムにザカートを分配する動きが活発に見られるようになっている。特に、低開発国や難民、被災者などに多額のザカートが集まっている。こうしたグローバルなザカートの動きを支えるのは、ワクフの場合と同じようにサイバー・テクノロジーであり、国際イスラームNGOである。

参考文献：
Marie Juul Petersen For Humanity of for the Umma? Aid and Islam in Transnational Muslim NGOs. London: Hurst & Company, 2015
イスラミック・リリーフのホームページ（https://www.islamic-relief.org/zakat ）

 

 

★この記事はiCardbook、『資本主義の未来と現代イスラーム経済（下）　金融資本主義からの脱却と「利他利己」の超克』を構成している「知識カード」の一枚です。

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