草の根型ザカート

インドネシアでは、広大な国土の各地で無数のザカート組織が登場してきている。規模もまちまちで、全土をカバーする組織もあれば、1つの町内会の中で完結する組織もある。人々は自らの経済水準やニーズに応じて利用するザカート組織を巧みに使い分けている。経済格差が著しいインドネシアでは、ザカートに対して社会福祉の補完だけでなく、社会開発の担い手としての期待が高まっており、貧困層を対象としたイスラーム金融との連携も進んでいる。

参考文献:
Amelia Fauzia Faith and the State: A History of Islamic Philanthropy in Indonesia. Leiden and Boston: Brill, 2013
Mari Adachi “Zakat Management Organizations Working for Islamic Social Welfare: Case Studies of Product Zakat Programs in Malang, East Java, Indonesia,” in Shinsuke Nagaoka et al. New Waves of Islamic Social Welfare in Southeast Asia. Kyoto: Hadhari Center for Islamic Civilizational Studies at Kyoto University, 2019.

 


★この記事はiCardbook、『資本主義の未来と現代イスラーム経済(下) 金融資本主義からの脱却と「利他利己」の超克』を構成している「知識カード」の一枚です。



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