他にも、腹側被蓋野、縫線核、内側中隔野と呼ばれる特定の脳領域では、ドパミン、セロトニン、アセチルコリンなどを神経伝達物質として放出する神経細胞が存在しています。これらは、神経調節物質と呼ばれます。
これらの神経細胞も、他の神経細胞から入力を集めて出力するという点では同じですが、放出される物質が異なりますので、グルタミン酸によるシナプス伝達とは違う効果をもたらします。また、複数の脳領域を超えるような長い神経軸索をもっていることが特徴であり、脳の広い領域に影響を与えることができます。
■参考文献(本のタイトルをクリックしてアクティブラーニング)
『ニューロンの生物物理 第二版』 宮川博義・井上雅司(丸善出版、二〇一三年)
『生体電気信号とはなにか―神経とシナプスの科学 (ブルーバックス)』 杉晴夫(講談社、二〇〇六年)
『神経とシナプスの科学 現代脳研究の源流 (ブルーバックス)』 杉晴夫(講談社、二〇一五年)
『脳と心をあやつる物質―微量物質のはたらきをさぐる (ブルーバックス)』 生田哲(講談社、一九九九年)
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