また別の分類として、記憶は意識的に言明できるか否かという基準に基づいて、宣言的(陳述)記憶と非宣言的(非陳述)記憶に分類されることがあります。
宣言的記憶はさらに、昔の思い出のような過去の出来事に関する記憶(エピソード記憶)と、物事や知識に関する記憶(意味記憶)の二つに分類されます。
日常生活で記憶と言うときには、宣言的記憶を指すことが多いです。一方、非宣言的記憶は、自転車の乗り方など、技術や習慣的な行動を身体で覚えるような記憶(手続き記憶)などを指します(※I):人間以外の動物に意識的な言明を求めることは難しいため、厳密には、動物がエピソード記憶を保持しているかは証明できません。但し、類似した性質の記憶は証明されており、これはエピソード様記憶と呼ばれます。)。
■参考文献(本のタイトルをクリックしてアクティブラーニング)
『ニューロンから心をさぐる (岩波科学ライブラリー (64))』 桜井芳雄(岩波書店、一九九八年)
『記憶のしくみ 上 (ブルーバックス)』 エリック・R・カンデル、ラリー・R・スクワイア 小西史朗・桐野豊監訳
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註
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