霊長類はゆっくりした生活史を持つ哺乳類

個体の生活史は、妊娠期間、産前と産後の成長速度、初産年齢、離乳年齢、出産時間間隔、寿命といった、成長と繁殖に関わる様々なイベントによって形作られ、種ごとに大きく異なる。I):哺乳類では一般に、体重の重い大型種は小型種と比べて、妊娠期間と成長期間が長く、一度の出産で生まれる子供の数は少ない。

霊長類は哺乳類の中でも特に一度に出産する赤ん坊の数が少なく、初産年齢が遅くて妊娠と授乳の期間が長く、子供の死亡率と平均寿命が長い。


■参考文献
『人類進化論——霊長類学からの展開——』第三章・第一節 サルの一生  山極寿一(裳華房、二〇〇八年)

『家族進化論』第四章・第二節 オナガザル類と類人猿のちがい  山極寿一(東京大学出版会、二〇一二年)

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I. :哺乳類では一般に、体重の重い大型種は小型種と比べて、妊娠期間と成長期間が長く、一度の出産で生まれる子供の数は少ない。