生物の行動

生物は内的欲求(生理)を持ち、それが環境からの誘発と共に喚起され、行動が促されるのが環世界のフレームです。しかし、高度な生物はこれを基調として、この上により抽象的な自らの世界を築き上げて来ました。

環境からある程度、独立した思考が可能であるが、その足元は生物の原理に支配されている。しかし、その高度な思考によって自らを調整することで、自らや周囲を守ることができるのです。

つまり、多層に知能のレイヤーを重ねることで、知能は生物にとって最適な、あるいは本来の、行動を起こすよう作られているのです。


■参考文献
人工知能のための哲学塾』  第三章・第三節 分析哲学から人工知能へ  三宅 陽一郎 二〇一六年

三宅 陽一郎 「デジタルゲームにおける人工知能エンジン」 映像情報メディア学会 学会誌 2014年2月号

ユーザーに新しい感覚を与える」次世代キャラクターAIに必要なものとは?」三宅陽一郎

★この記事はiCardbook、『<人工知能>と<人工知性>: —— 環境、身体、知能の関係から解き明かすAI—— 』を構成している「知識カード」の一枚です。

人工知能と人工知性
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