21世紀の最初の10年のイスラーム金融の急成長には３つの要因がある。１つめは、原油価格の高騰によって膨大なオイル・マネーが再び中東産油国に流れたこと、２つめは、その膨大なオイル・マネーを取り扱える新たなイスラーム金融商品が開発されたこと、３つめは、第３節「イスラーム金融の登場」で述べたように2007年の世界金融危機をきっかけとして噴出した金融資本主義批判の受け皿としての役割をイスラーム金融が果たしたことである。
参考文献：
『現代イスラーム金融論』第１章：イスラーム金融の展開と金融システム 長岡慎介（名古屋大学出版会、2011年）
★この記事はiCardbook、『資本主義の未来と現代イスラーム経済（上） 資本主義の危機とイスラーム経済の登場』を構成している「知識カード」の一枚です。
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