ニホンザルの長期調査から、彼らの社会にはいくつかの「ルール」があることが分かってきた。
その一つが「末子優位の法則」であるI):京大霊長類研究所の初代教授で霊長類学創始者のひとり、川村俊蔵がニホンザル社会における「末子優位の法則」を提唱した。彼はまた「イモ洗い行動」などの文化的行動を世界ではじめて報告した研究者としても知られている。[編集部]。ニホンザルの個体間には明確な優劣順位があり、姉妹間では必ず妹が姉より上に立つ。この関係は、母親が姉ではなく妹の方を助けることによって育まれ、母がいなくなり姉妹がオトナになった後も残る。
■参考文献
『ニホンザルの生態』 河合雅雄(河出書房新社、一九六九年)
『人類進化論―霊長類学からの展開——』第六章・第一節 攻撃と和解 山極寿一(裳華房、二〇〇八年)
川村俊蔵.1958.「箕面谷B群にみられる母系的順位構造:ニホンザルの順位制の研究」Primates. 1(2):149-158.
https://link.springer.com/article/10.1007/BF01813701
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註
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