カール・ポランニーの著作、『人間の経済』第三章「統合の諸形態と支える構造」で展開される、経済過程に秩序を与え、社会を統合する3つパターン。
この3パターンのうち「交換」が、ポランニーにあっては、現代資本主義社会において支配的な経済統合原理である「市場交換」を意味した。そしてイスラーム社会は、互酬、再配分機能も交換を介して実現される、「交換」が支配的な経済統合形態の社会だと言える。
参考文献:
『人間の経済 Ⅰ、Ⅱ』 第3章:統合の諸形態と支える構造 K.ポランニー(岩波現代選書、1980年)
『文明としてのイスラム―多元的社会叙述の試み』 第6章第4節:経営統合システムとしてのワクフ制度 加藤博(東京大学出版会、1995年)
■関連知識カード/章説明他:
イスラームにおける互酬的社会観
タウヒードの社会観 3:公と私 アラブ世界
★この記事はiCardbook、『イスラーム世界の社会秩序 もうひとつの「市場と公正」 Vol.3 基本概念・基礎用語編』を構成している「知識カード」の一枚です。
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