前節までで説明したムダーラバやムラーバハは、実物経済に埋め込まれた金融システムを実現するために新たに開発された金融商品である。

しかし、はたしてこうした実物経済に埋め込まれた金融商品は、イスラーム金融が初めて開発した「新しい」しくみなのだろうか。この問いを手がかりに、イスラーム金融の歴史的意義を考えてみることにしたい。

参考文献：
『現代イスラーム金融論』第７章：歴史のなかのイスラーム金融　　長岡慎介（名古屋大学出版会、2011年）

 

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★この記事はiCardbook、『資本主義の未来と現代イスラーム経済（下）　金融資本主義からの脱却と「利他利己」の超克』を構成している「知識カード」の一枚です。

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