新自由主義と進む市場化(その1)

しかし、拡大する政府の役割が財政を圧迫するようになると、公共サービスを資本主義のしくみに任せ(これを市場化と呼ぶ)、小さな政府をめざすべきだという声が大きくなっていった。

1980年代のイギリスのサッチャー首相やアメリカのレーガン大統領による新自由主義政策は、そうした声を反映したものであった。日本でも、同じ1980年代にそれまで国営だった鉄道(日本国有鉄道)や通信(日本電信電話公社)のサービスが相次いで民営化されたのは、こうした市場化の一環なのであった。

参考文献:
新自由主義―その歴史的展開と現在』  デヴィッド・ハーヴェイ 渡辺治監訳(作品社、2007年)

 


★この記事はiCardbook、『資本主義の未来と現代イスラーム経済(上) 資本主義の危機とイスラーム経済の登場』を構成している「知識カード」の一枚です。



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