限界革命

一八七十年代に限界革命と称される経済学の一大転換が行われた。

限界革命とは、イギリスのジェボンズの『経済学の理論』(一八七一年)、オーストリアのメンガーの『国民経済学原理』(一八七一年)、フランスのワルラスの『純粋経済学原理』(一八七四年)において、それぞれ独立に、効用価値説に基づく経済理論が発表されたことを指す。

これは、スミス、リカードなどの古典学派において商品の価値が生産費や投下労働などによって決定されるとする供給側のみの価値理論と決別する、近代経済学の基礎となった学説である。


■参考文献
『経済学の理論』  ウィリアム・スタンレー・ジェヴォンズ 原著一八七一年

『国民経済学原理』  カール・メンガー 原著一八七一年

『純粋経済学要論』  レオン・ワルラス 原著一八七四年

★この記事はiCardbook、『なぜ経済学は経済を救えないのか(上)視座と理念の転換』を構成している「知識カード」の一枚です。

なぜ経済学は経済を救えないのか
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