オトナの間での食物の消極的分配は、チンパンジーやオランウータンなど大型類人猿と、中南米に住む小型の新世界ザル類に集中している。
大型類人猿は子の成長期間が長く、新世界ザルは双子や三つ子がよく生まれ、どちらも子育てにかけるコストが大きいという共通点がある。
■参考文献『人類進化論——霊長類学からの展開』第六章 社会的知性とコミュニケーション 山極寿一(裳華房、二〇〇八年)
『ヒトはどのように進化してきたか』 ロバート・ボイド、ジョージ・B・シャラー 松本晶子・小田亮監訳(ミネルヴァ書房、二〇一一年)原著二〇〇二年
★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(上)「社会」の学としての霊長類学』を構成している「知識カード」の一枚です。
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