もう1つの方法は、借りたお金の使い道の損得によって返す金額が代わる方法である。これをエクイティ・ファイナンスと呼ぶ。エクイティ・ファイナンスでは、借り手がそのお金を使って多く儲けた場合は、その儲けを貸し手とも分け合う。他方、損が出た場合は、貸し手もそれを負担する必要が出てくる。エクイティ・ファイナンスの典型例は株式投資である。
株式投資では、企業に儲けが出た場合、株主に配当を出すことでその儲けを分け合うことがある。また、株主は株価の上がった株式を売却することで儲け(キャピタル・ゲイン)を手に入れることもできる。他方、企業が倒産してしまった場合は、株式は紙切れとなり、投資したお金は戻ってこない。
参考文献:
『この1冊ですべてわかるファイナンスの基本』 佐藤公亮(日本実業出版社、2012年)
□関連知識カード:
ムダーラバの普遍性(その2)
★この記事はiCardbook、『資本主義の未来と現代イスラーム経済(上) 資本主義の危機とイスラーム経済の登場』を構成している「知識カード」の一枚です。
◎iCardbookの商品ラインナップはこちらをクリック