経路依存性

制度学派による市場経済の外部依存性の議論を、歴史に適用したのが歴史制度分析である。その核心にあるのが、経路依存性の概念である。

経路依存性とは、市場経済の運営は非市場(経済)的制度に多くを依存しているが、こうした制度には慣性、あるいは難しい言葉を使えば自己拘束性があるために、一度実現した制度は変更されにくいとする議論である。

参考文献:
イスラム世界の経済史』 第一部第3章第2節:初期条件と経路依存性  加藤博(NTT出版、2005年)
比較歴史制度分析』  アブナー・グライフ 神取道宏・岡崎哲二訳(NTT出版、2009年)
新制度派経済学入門-制度・移行経済・経済開発』  T.J.イェーガー 青山繁訳(東洋経済新報社、2001年)

■関連知識カード/章説明他:
経路依存性


 

★この記事はiCardbook、『イスラーム世界の社会秩序 もうひとつの「市場と公正」 Vol.3 基本概念・基礎用語編』を構成している「知識カード」の一枚です。


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