自己の鏡像理解

ゴードン・ギャラップは、チンパンジーに麻酔をかけ、自分の目では見えないからだの部分に色でマークをつけて鏡を見せた。すると、鏡に映った自分の姿を手がかりにして、そのマークに手で触れた。これはチンパンジーが鏡に映った姿を自分と認める能力があることを示している。この能力はゴリラやオランウータン、ゾウやイルカにもあることが確かめられたが、サルには認められていない。


■参考文献
『内なる目——意識の進化論』  ニコラス・ケインズ・ハンフリー 垂水雄二訳(紀伊國屋書店、一九九三年)原著一九八六年

『考えるサル―知能の進化論』  リチャード・バーン 小山高正・伊藤紀子訳(大月書店、一九九八年)原著一九九五年

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(下)共感社会と家族の過去、現在、未来』を構成している「知識カード」の一枚です。

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