みなさんは野生のニホンザルが生息していない二つの都道府県をご存じだろうか?
答えは北海道と沖縄県。この二か所からはニホンザルの化石も発掘されていない。
この事実からわかるのは、彼らの祖先は約五十万年前の氷期時代に朝鮮半島から西日本に渡り、氷期が終わった後に寒冷適応して東北まで分布を広げた、ということだ。
■参考文献
『日本の哺乳類学2.中大型哺乳類・霊長類』 高槻成紀・山極寿一編(東京大学出版会 二〇〇八年)
『サル学なんでも小事典―ヒトとは何かを知るために』 京都大学霊長類研究所編(講談社、一九九二年)
★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(上)「社会」の学としての霊長類学』を構成している「知識カード」の一枚です。
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