世界の常識と日本の常識との間の落差

実際のところ、前近代のイスラーム世界が高度な市場経済を展開させたという事実は、世界の歴史を研究する者にとって、もはや常識であるといってよい。

ところが、一般の日本人にとって、この事実はほとんど知られていない。狂信的で過激なイスラーム政治運動に関する報道が毎日のようになされており、この報道が、われわれのイスラーム世界を見る目をますます曇らせている。

参考文献:
「世界経済史におけるイスラ-ムの位置」加藤博 『社会経済史学の課題と展望』  社会経済史学会編(有斐閣、2002年)
イスラーム商業史の研究―坿東西交渉史 (東洋史研究叢刊)』  佐藤圭四郎(同朋舎、1981年)


 

★この記事はiCardbook、『イスラーム世界の社会秩序 もうひとつの「市場と公正」 Vol.2 市場経済における「イスラームの道」(歴史編)』を構成している「知識カード」の一枚です。


◎iCardbookの商品ラインナップはこちらをクリック