経済主体の変遷

こうして、ヒックスによれば、市場経済はその担い手の観点から、次の四つの段階をへて発展した。その発展段階は、それぞれの時代の経済の担い手が作り出す、市場での信用創造の規模に応じている。

(1)個々の商人によって担われる時代:「市場の勃興」
(2)ユダヤ人や華僑などの商人団によって担われる時代:「第一の局面」
(3)イタリアに典型的な都市国家によって担われる時代:「中期の局面」
(4)国民国家によって担われる時代:「近代の局面」

参考文献:
経済史の理論(講談社学術文庫)』  J.R.ヒックス 新保博・渡辺文夫訳(講談社、1995年)


 

★この記事はiCardbook、『イスラーム世界の社会秩序 もうひとつの「市場と公正」 Vol.3 基本概念・基礎用語編』を構成している「知識カード」の一枚です。


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