オランウータン、ゴリラ、チンパンジーは、飼育下では仲間の行動を模倣して道具を使うことができるし、野生でも道具を用いた採食方法やしぐさが地域によって異なっている。
これは新しい方法を仲間の身体を通して学ぶ「身体化された認知」と呼ばれる。人間は即座に他者の動きに合わせることができ、フランス・ドゥ・ヴァールはこれを「アイデンティフィケーションにもとづいた観察学習」と名づけた。I):「アイデンティフィケーション」は他の学問領域、たとえば政治学,社会学において、個人があるもの (国家,社会,組織,価値観,人物など) に対して帰属意識,一体感,愛着などをもつことを指す場合がある。[編集部]
■参考文献
『サルとすし職人―<文化>と動物の行動学』 フランス・ドゥ・ヴァール 西田利貞・藤井留美訳(原書房、二〇〇二年) 原著二〇〇一年
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註
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